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- 諸行無常 -

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2004年03月29日(月) 世界フィギュア選手権 ドルトムント大会

同名のファイナルを見た。

おれは昔からフィギュアを見るのが好きで今回ほど役者が

揃った大会はここ数年の間には無かった。

ここの所、日本は村主選手の活躍のせいも有り本大会の日本人出場枠は

3名となったおかげで、日本からは村主含め、荒川、安藤の3人が出場した。

安藤は世界で唯一公式大会で4回転ジャンプを決めた期待の16歳だ。

しかし本戦では4回転を封印。

タイミングの不一致と言っていたが実際はどうだったのかは不明。

しかし堂々のシニア大会で初出場4位の好成績。

しかも安藤の上には3位に不動の女王ミッシェル・クワン、2位には新出のサーシャ・コーエンがいた。

コーエンは一つジャンプをミスした物の確実な技術点での2位食い込みを果たし

実力上では彼女は現在世界ランキング1位であり、トップランカーらしい演技を披露した。

クワンは前日2日間の演技で今ひとつ奮わなかったが、やはりフリー本戦では観客や審査員をも巻き込む事の出来る素晴らしい演技力で最後の最後に挽回。

なんとプレゼンテーションでは6.0を4つ出すなどでやはり彼女もミスを埋めた。

現在彼女を上回る演技力表現力の出来る選手は居ないかも知れない。

そしてなんと言っても素晴らしかったのが、この最終グループの中で

先陣を切って滑り出したのが荒川静香で、彼女は緊張を全く感じさせない様な

素晴らしい演技を披露した。

それはクワン他の演技を見る前だったにも係らず、村主よりも優れていると

明らかに感じさせる技術、そして表現力、全ての技がミス無くこなされ

完璧な演技としか言いようが無かった。

中でもおれが凄いと思ったのは、彼女は演技中笑みを浮かべる事が無く

技術は有っても表現力に乏しいと言われ続けていたのだが

それがほんの3週間前にコーエンのコーチであった、タラソワがコーチに就任して

鬼の特訓により得た結果、演技に表情と言う武器が加わった事だった。

彼女は活動拠点をアメリカに移した事で、22歳にして足りない物を補うことが出来たのだ。

彼女曰く『ミスと言う物がどうすれば出るのかを忘れてしまったくらい調子が良い』と漏らすほど調子が良かった。

そして演曲も冷酷な女帝が最後に本当の愛を知り氷の様な心を溶いて行くと言う物だったが

まさに緩急の付いた動と静を表現したこの上ない演技だったと感じた。

もちろん観客はスタンディング・オベーション。

日本の選手に敬意を表した。

彼女は点が表示された瞬間に観客や審査員席に手を振りアピールしたが

どこかぎこちなかった。

しかし苦労の末、手にした世界選手権で3度目数年ぶりの金メダルは

想像以上に感動的で輝かしい物だった。

個人的には安藤美姫の次回トリノ五輪での活躍を期待したい。

なにせ負けず嫌いな人間が好きなので。。。。







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