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2003年09月29日(月) 北朝鮮拉致問題の残した物

北朝鮮の拉致被害者が一時帰国と称して帰国してまもなく1年が経とうとしている。

被害者の5人は未だ家族と離れ離れになり、中々動かない政府の重い腰に、業を沸かしている。

今となっては結果として最終的な日本と北朝鮮が取るべき秘策の最終カードとされているとしか思えない。

拉致は、古く戦争のわだかまりから国交正常化がなされなかった為に、この様な拉致という行動が生まれたのでは無いかと思う。

孤独を強いられている曽我ひとみさんをドキュメンタリーで見る限り、マスコミの取り上げにより笑顔をみせつつも

きっと影で流す涙は、計り知れないと思った。

家族と離れて暮らすと言う気持ちは、断片的にだが俺にも解る。

夜逃げにより実家を離れ、隠れ、離れ離れに生活した事が有る。

友達にも施設で育ち、幸せな家族像に、不満を持つ友達も多かった。

だから、全く種類は違うが逢いたくても逢えず、気丈に振舞う事の葛藤は解る。

拉致によって連れてこられた事は果たして本人達にとっては良かったのか?

日本で待ち続ける親や親族の心中は安堵が有るだろう。

ただし、この25余年もの空白のブランクを埋めるだけの社会経験が彼らに有るだろうか。

運命と割りきり、北朝鮮に居たほうが良かったのではないかとも感じたドキュメンタリーの一場面だった。


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