- 諸行無常 -
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| 2003年07月03日(木) | 虚栄の生み出す増収ロス |
先般、俺の住んでいる街にシアトル系コーヒー専門店
スターバックスが異例のオープンを果たし
オープン初日は同社の国内最高売上300万と言う金額を叩き出したそうだ。
政令指定都市まであとわずかな、田舎町に於ける田舎町なりの数字の作られ方に
なるほどなと手を叩く俺は、色んな事を考えた。
元々スタバ（スターバックス）と言う名前は聞いた事が有っても
何なのかを知らない人たちが沢山いたり、また知らずも流れに併せてオープン景気にのってしまう人が多い典型的日本人体質の多いと言う地域背景も売上を支えた理由の一つとして考えられる。
では何故異例なのか。
実は当地には先にタリーズと言う同業他社の競合店が一年前に出店していた。
タリーズの現在の出店場所には元々地主（ビル所有者）が
スタバに対して出店オファーをかけていた。
スタバを運営している（スターバックスの国内ライセンス保持）会社は
かのアニエスベー・サンライズやサザビーなどを世に輩出している
堅実極まりない企業で
全てのブランド出店に於いて条件を設定し、その中に市民規模50万以下には出店しないと言う物があるらしい。
結果当地は相応しくなく、おまけにオリンピック等の落とした赤字の山や
不景気に煽られた大きな廃墟化した旧デパート群の立ち並ぶ
街に魅力など感じる訳が無かったというのが本音ではないかと考えた。
但し一つの誤算はタリーズの成功に有った。
タリーズは代理出店のような形で当地には来た物の
やはりオープン当初全国一番店の売上を継続した。
元々カフェスタイルが寝付かないこの街に潜在的に欲していた人たちへの欲を満たした形となったのだ。
恐らくはスタバはこの状況までは察する事が出来なかった。
結果的に現在スタバの出店しているビルと言うのは
当初廃ビル化してしまう道を進み始めたビルだったが、地元の買い手が付かず
もちろん地元銀行もその様なビルに対し魅力を感じるわけも無く
出店者への投資は考えられなかっただろう。
そこで管理会社に�蟶綉淺寛濺垢鮨�える事にしたらしいのだ。
当地では別の廃ビルが、やはり�螢好肇蝓璽爐箸いΕ瀬ぅ─七呂離泪優献瓮鵐伐饉劼�管理しテナントビルとして成功している例がある。
所謂、県外資による構想がずばりはまった事になる。
ここも例外では無くやはり県外資が入ってきた。
但し2匹目のどじょうが存在する事を想像出来るほど
当地の市民の駅前集中量と言うのは大きくない。
元々合併に合併を重ね規模を大きくして来た街だけに点在するベッドタウンには
相応しい郊外店があるからだ。
話しを戻すと、スタバは出店したい言い訳に結果、阪急を利用したのでは無いかと考える。
そんな大義名分が無ければ政令指定都市にも満たないこの街に堅実企業が
介入してくるはずが無いと考えられる。
タリーズがカフェ人口を増やし認知度を作り
その客層をスタバが実知名度により客層を奪う展開だ。
備品販売なども確実に販売シェアに入るスタバはコーヒー以外の
販売商品も豊富だ。
もちろん売上の客単価は増えるに決まっている。
最初から計算された出店だとすればこれほどまでに、マーケティングされた展開は
無いと思うが、偶然と必然の合致の生んだ結果で有ろう。
今年、競合店タリーズは同県他市に県内2号店を出店した。
今後の切磋琢磨により生まれる景気、消費UPを楽しみにしたい所だ。
『世知辛く 凍て付く人の心にも 寂しき街の 仄かな 灯火』
-とと-
