speak like a...child

 

 

-▲-

センター試験の記憶〜がんばれ受験生!! - 2003年01月16日(木)

写真を撮りためたアルバムはとっくに10冊を超えていて、
1冊あたり約300枚の写真が収められているわけだから
枚数にして3000枚、フィルム120本は下らないようだが、
アルバムの最後のページは写真ではなくその間に行った
コンサートやスポーツ観戦のチケットが収められていることが多い。

ただし、高校時代はライブにあまり行かなかったので、
初期のアルバムには別なものが収められている。
センター試験の受験票と社会科における得点調整の新聞記事である。

今週末はいよいよセンター試験。

自分のときのことはよく覚えている。まだそう遠くない過去だ。

【センター試験の記憶;1998年1月】

まず初日。
あまりに緊張していて家を出る前に友人と恩師に電話をしたのだった。
いつも支えてくれた人々である。朝早くにもかかわらず快く激励してくれた。

例年は秋大(しゅうだい;秋田大学)が会場だったのだが、
収容人数の都合上、この年から一部は高校で受験することになった。
そんなわけで会場は自分の高校だった。

センター試験は不思議なもので全員を50音順に並べる。
僕の一つ前の人は同じ苗字の人、というか中学の同期だった。懐かしかった。
友人のアイザワは今まで出席番号が必ず1番だったのに、
今回ばかりは22番目だったらしくかなり憤慨していた。
1番が誰だったのかいまだに気になっている。

試験の内容は良くも悪くも終了し2日目へ。

やっぱり朝早く起きてしまい新聞に前日の解答が載っているものだから
日本史だけ採点をしてみた。全科目の中で日本史が一番苦手である。
なぜ日本史だけかというと、もしとんでもなく点数が悪かった場合、
2日目の現代社会・倫理・政経を受験して点数が高い方に代替するという
裏技が使えるからだ。現代社会は特に勉強の必要がなく、普段から新聞を
読んで社会情勢さえ掴めていれば教養だけで解けるという代物である。

採点の結果は76点。
許容範囲内だった。

その他の科目は採点しなかった。
どうせ気が重くなるだけだから。

2日目の科目も難なく終了。
最初の休み時間は同じクラスの女子と会話していて、
“日本史が難しかったから得点調整があるらしい”という話題に安心を求めた。

休み時間を一緒に過ごしていたjoeは2日間通して熱に浮かされたように
顔が紅潮していて、僕が何を行っても上の空だったことをよく覚えている。
かく言う自分も慣れすぎた学校のためか気が抜けてしまうことがあって、
集中力を持続させるのに大変だった。

とにかく精神的に疲れた。
帰り道、鬱積を晴らすべくわだちの上を駆け抜けようとしたが、
足がもつれて派手に転んで砂を噛んだ。


【がんばれ受験生!!】

受験は情報戦という要素を含んでいると思う。
それは情報をただ闇雲に集めればいいというのではなくて、
取捨選択して自分に有益な結果をもたらすよう操作することである。

例えば、僕のときは前年(97年)の試験があまりにも平易だったため、
来年(98年)は平均点が下がるだろうというのが大方の予想で、
これは信じるに値する情報だった。難しい方が得点分布がばらけて
自分に有利だということも知っていたから歓迎すべきことである。
事実、校内平均で20点、全国平均においては50点ほど前年から減少した。

先ほど触れた得点調整であるが、これも予想通り実際に行われた。
3科目の中で日本史が一番平均点が低く、次いで世界史B、地理Bの順だった。
地理Bの標準偏差に合わせて得点調整されることになり、日本史Bの76点は81点になった。
世界史Bもいくつか上昇し、地理Bはそのままであった。
この場合、最も点数が上がったのは日本史であったが、
最も得をしたのは誰かというと世界史の受験者である。
だからといって地理の受験者が損をしたわけではない。
そこらへんの見極めができないと情報に踊らされてしまうわけだ。

例えその情報が真実であっても自分のモチベーションを下げるようなものだったら
有益とは言えない。それは迷わず遮断するべきである。知らぬが仏なのだ。
いかに自分を操作して良い状態でこれからの時期を乗り切るか。
僕は準備期間が短い“付け焼き刃型”だったので不利益な話に耳を貸さず、
都合のいいことばかり考えて自分を調整した。つまり自分を盲信するのだ。
このときばかりはペシミスト返上である。

今まで自分が準備してきたものに自信がある人は自分を信じてただ突き進め。
準備が足りず不安に思っている人は自分を盲信して突き進め。
それで救われることもあるのだから。

土日のセンター試験で良い結果が出たら一喜しても良いが、
結果が思わしくなかったからといって憂うべきではない。
問題はその先の2次試験なのであって、
喜んでいる人も一歩間違えば転落する可能性だってある。

前期試験、後期試験と長期間、精神的に緊張を強いられることになるので
もしこれを読んだ受験生はうまく自分をコントロールして頑張って欲しい。



BGM : 『星影のステラ』 / Kieth Jarrett Trio



-▼-


 

 

 

 

     【一覧】
≪時逆    時順≫

滅入ル  【Aurum Forum】
  



My追加