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水の女、火の男。 - 2002年12月12日(木)

昨夜のレイトで『水の女』を観てきた。
UAの存在感と菅野よう子の音楽に惹かれたのだ。
浅野忠信は相変わらず不敵に素敵だった。
前から言ってるが廣山望と彼は似ていると思う。
そんなことはどうでもよくて。YUKIは大好きだが、
劇中のあのセリフだけは好きになれなかった。

映画館を出ると雪が降っていた。
雨だったら良かったのにと呟いた。


     【得ようと思ったら先ず与えよ − Goethe】


るり子さんに「でしょ?」と言われてしまった。
「うんうん、そうね。」と頷くには今の自分が掴めなくて悩む。
僕は欲張りだから欲しい物が多すぎるのだ。
でも、もし、万が一にも、得られたならば、
確かにそれで完結するかもしれない。
とにかく、それは未知の世界。

ボタンの向こうにある一言に打ちのめされる。

求めすぎて自ら視野を狭くしているから危険だと、
以前誰かにそう忠告されたことを思い出した。
強迫にも似た制限を課することで
いつの間にか己を限定してしまいがちになる。

昔の、ある一時だけは、
そうじゃなくてもやっていけたのに、と顧みる。
なんだか遠い過去のことのようだ。

ぶつかり合うことを畏れている。
自分の弱さから逃げている。
気が付けば再び殻にこもりつつある。



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