【Altair】 - 2002年07月07日(日) ここのところ、奇妙な偶然が続いている。 oddなのにevenとは数学のパラドクスのようにもとれるが、それはさておき。 先日、かつて恋い焦がれた女性に会った。 全く連絡はとっていなかったし、会うのは卒業式以来だった。 少し感じが変わったようだったと思う。もうあまり思い出せない。 今日は午前中に中学・高校時代に憧れた先輩に会った。 たまたま仙台に来たところを捕まえた。実に一年ぶりの再会。 太陽のような人だった。弾ける笑顔を振りまいて輝いていて。 それはまったく変わっていなかった。嬉しかった。 なぜ今、彼女たちを僕の前に遣わせたのだろう。 いったい誰が。なんのために。 大気とともに漂う、見えざる意図。 僕をどうしようというのだろう。 確かに以前の僕だったら音を立てて揺れていたかもしれない。 『偶然とはときとして残酷である』 はばからずそう言っていたことだろう。 しかし今は違う。 いろんな障壁を取り払って 素をさらけ出せる自分は変わったと思う。 混じりっけなしの純度の高い自分がいる。 自分を守っていたものを取り除いて強くなるというのは なんとも皮肉に満ちているが、紆余曲折を経て ここにたどり着いた経験は無駄ではない。 あらゆる犠牲のためにも決して無駄にしない。 こうなるべくしてなったのであり、 これ以外に通る道はなかったのだ。 今は一片の迷いもない。 この偶然に誰かのいたずらを感じながらも、 喜んで受け入れよう。 僕は僕だから。 正午。 体育館を出ると外はひどく暑かった。 強い日差しが照りつけていた。 ふと今日は七夕だということに気付いた。
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