『スウィート・バイエル』
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| 2006年06月14日(水) |
私なりの 奴隷誓約書 |
主従関係だと必ずといっていいほど出てくるもの 『奴隷誓約書』 主従関係を結んだ初期の頃、ご主人様にも「麻瑚にも書かせようかな?」と 言われたことがありました。 拒んでたけれど、最初のご主人様お誕生日のプレゼントとして、書いてメールで送りました。 それは自分なりのことばで、自分なりに出来ることだけを書いた誓約書。 だから、ネットでよく公開されている主従さんたちとは かなり違ったものでした。 だって〜、無理だもん。 ご主人様に呼ばれたら、何よりも優先してすぐに駆けつけますなんて無理。 社会人だからして、やっぱり仕事の方が大切。はずせない仕事があったらそっち優先だもん。 なにもかもご主人様の言うとおりにするなんて無理。 じゃあご主人様が坊主にしろといったら髪を全部剃るのか? 死ねと言ったら死ぬのか?と 私だって意思あるイキモノだもん。何もかもなんて絶対無理。 それを嘘付いて、表面上だけとりつくろって書くなんて、できない。
もらったご主人様もご主人様で、困ったらしい。 というか、思い描いていたのと全然違い、「なんだこりゃ」だったようです。 そこでひとしきり揉めました。 結局、以後、奴隷誓約書は書かれることなく。 「奴隷誓約書」そんなにいいものかなぁ? ひねくれた奴隷だから、そう思ってしまうのかも、だけど。 もちろん、奴隷誓約書に書いたからそれをさせる!ということではなく そこまで誓わせることが大切で、その文章の怖さに、奴隷が震えながら血判を押す ということに意味があるのだろうとも思うけれど。 それじゃ意味がない。 書くなら、ちゃんと誓えることを書きたい。形だけじゃなくて。 私はそう思っていました。 6月上旬、某SNSのことで、ご主人様と些細な行き違いがありました。 私が注意を喚起していたのに、ご主人様がやってしまい、結局私が……(涙) とまぁ、そんなことがあり、その対処でほとんど寝られぬ一夜を過ごし もう誰とも連絡をとりたくない、人とも喋りたくない、 いっそこのままnetから消えてしまおうか、と思っていた朝。 ご主人様からの朝メールに、冷たいお返事を書きました。 最後には「さよなら(絵文字で、笑顔と手を振る)」と付け加えて。 言葉でそれ以上書かず、絵文字で表現したところが 怒っている私なりの、精一杯の優しさだったんだけど。 電車一本遅らせ、ご主人様と少しだけメールやりとり。 「ご主人様のお仕事に影響するといやだから、もう気にしないで」 と書いたんだけど。 夜、美容室を終えて携帯を見ると、ご主人様からのメール。 「大丈夫だ。私を知っているのは麻瑚だけだ」 ……????? 意味が良くわからん(苦笑) ただ、ご主人様はかなり沈み、悩んで書いていることだけは 長年のつきあいから文章で分かる。分かるけど……どうお返事して良いのやら。 現時点の状況と「?」いっぱい書いてお返事。 送信して1分後……もしかしたらご主人様勘違いしてない!?と気づく。 「ご主人様、何か勘違いしていませんか?」 「『さよなら』とあった。麻瑚は私と関係解消したいんだろ?」 「……やっぱり。違う。私はご主人様嫌いとか、そういうこと一切言ってないし」 そこから今回私が怒っていることについて説明。 ご主人様も軽率な行動ではなく、考えてされたことだということが判明。 これはもう……ね、同性と異性という違いから、 物事のとらえ方や考え方に相違がでてきてしまい こういった結果が生じてしまったのだから仕方がない。 とりあえず互いの誤解は解けたけれど、 ご主人様はまだしゅんとされている様子。 (物事の大切な点を省いて書くと全然緊迫感ないけれど(涙) 自分たちだけでのことではないので、詳細全て記載出来ないことお許し下さい。 とにかくご主人様をそこまで思い詰めさせるぐらい、いろいろ大変だったんです。内部では) ご主人様、あのねぇ……私にとってのご主人様は こんなことぐらいで揺らぐお立場じゃない、 いくら私が短気だからって、こんなことで関係解消なんて言うわけ無い。 それに私は、ご主人様がどんな女性と話そうと遊ぼうと、一向に構わないと思っているし。 それだけ私は嫉妬深くないということもあるのだろうけれど、 それだけご主人様との関係に自信があるとも言えるのかもしれない。 どうしたらご主人様は元気になられるかな。 どうしたら、ご主人様は私にとってそういうお立場じゃないし、 関係解消についてのことを私がどう思っているかが伝わるかな? 考えながら街を歩く。歩く。歩いて…… そうだ、普通に愛を告げよう、と。 そしてその後に、なにかわかりやすくも抽象的な例えをつけようと。 駅。ホームに電車が滑り込んでくる。 幸い座れた。 電車のシートに座りながら、ご主人様にメールを書く。
----- ご主人様、 愛してる。 私の首にはいつもご主人様から貰った、見えない首輪がかかってる。 鍵はご主人様が持ってる。 私は鍵なんていらない。 自分で外そうなんて思わないから。外したくないから。 ----- このあとに、現状を伝えるくだらない文を2行添えて。 ご主人様からすぐにお返事が届きました。 「消えないように保存しておこう」 その文章の後には頬を赤らめてニッコリする絵文字。 きっと、他の主従の方が見たら、 なにあまっちょろいこといってるんだ? ばかじゃないの? と思うかも知れないけれど、 これは今の私にとっては、 主が奴隷に命令して書かせる、形だけで恐怖感を煽る「奴隷誓約書」以上に重い ご主人様と私だけの、奴隷誓約書。それも私が自分勝手に書いてご主人様に提出した、誓約書です。 これ以後、またちょっと関係が変わってきています。 本当に些細なくらいだけれど。ナノテクノぐらいの小ささだけど(笑)
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