『スウィート・バイエル』
『スウィート・バイエル』

モクジ 今ヨリ、カコへ 今ヨリ、ミライヘ


2004年05月14日(金) 咬むこと、咬まれること、痕(2)



 
メルマガより、コラム転載。
コラムにまつわるお話は、前日(04年5月13日(土)分)に掲載してます。
あわせてご覧下さいませ。 
 
 

  
 
 

 
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▼ Das Spielzeug unt die Majestaet ▲ 2ζ秋篠麻也

   ≫ Die Schildkroete und die Maeuschen ≪
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 この女の肉を食べてしまいたい、と思うことがある。
 
 
何回目の調教だったか忘れてしまったが、普通に麻瑚を組み伏せ、犯している最中のことである。
キスのあと、麻瑚の胸を吸いながら、軽く乳首に歯を立てる。軽くあえいでいた麻瑚の声が大きくなった。
私はそのあえぎを確認して、さらに乳房の白い肌に歯を立てる。
「咬むぞ」と予告してから思い切り力を入れた。
もちろん咬み切りはしないし、傷は付かないように気をつけて、だ。
しかし、口の中には血の味が広がった。
気のせいだろうか? 口を離すと、乳房に私の歯形が残り、白い肌が赤く腫れ上がっていた。
 私はその痕にキスしてから、麻瑚に告げる。
「痕がついたぞ」
 麻瑚はうっとりと答えた。
「ありがとうございます……」
 
「身体に痕を残す」ということは、つまりは所有の証みたいなものだ。
麻瑚の身体に私が咬んだ痕を残すことに、そして咬んだ痕がつくほどに強く咬まれることを
許容する関係性の強さに、私はそれを見る。
しかし同時に私にはもう一つの意味がある。
それは「この女の肉を喰らいたい」という暗い願望に根ざした欲情かもしれない。
女を愛おしいと思えば思うほどその肉を喰らいたいと思うことがある。
麻瑚の柔らかい肉体を咬み、口の中に血の味を感じると、
この女が私のモノだ、と改めて思う。
あるいは実際に喰らって、麻瑚を一体化させたいと思う気持ちがあるのかもしれない。
  
両の乳房に私の痕を残すと、次に太腿の内側、さらには尻の肉に痕を残す。
身体の部位で咬む感触は違い、それを楽しむのも面白い。
咬んで痕をつけるごとに、麻瑚は私に礼を言う。
咬まれた痛みは快楽に繋がるのか、そこまでは私は知らない。
しかし私の残した痕を愛おしげに撫で、うっとりと礼を述べる姿は好ましいものだ。
 
以来、「咬む」「痕を残す」ということは、必ずすることになっている。
だいたいは1,2日で消えてしまうのだが、3,4日残っていると
麻瑚は喜んでその痕のメールで送ってくる。
 
 今回の痕は比較的長く残ったな。
 
 
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▼pillow talk▲1:秋篠麻也
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麻瑚はライバルという言葉の使い方が間違ってることが、この前判明した。
ライバルというのは、単に敵対する相手に与えられる関係を指すものではない。
相手を認めた上で成立する関係に与えられるものである。
相手の力量を自分に相当する、あるいそれ以上と捉え、相対する。
古くは竜と剣崎とか、アムロとシャアとか。
二人ともかつては相容れない存在でありながら、目的が合致すれば共闘することができた。
少年ジャンプ的であるが「ライバル」と書いて「とも」と読む、みたいなところがないと。
認めてない相手はライバルにはなり得ない。
岡ひろみだってお蝶夫人にライバルと認められるまでは
妹分というかそんな感じだったろ、読んだことないけど。
 自分の価値観、他人の価値観、それぞれに見方があり、それぞれに正しい。
故に私は他人の価値観を単純に否定することはしない。私の考えとは違う、その考え方は好きじゃない、とは言うと思うが。
 他人の考えを言下に否定する人を私はライバルにはしません。
 
 

  
   
  
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 ▼ 今日のお味はくれーむぶりゅれ ▲ 第9味

          ≫ 痕 ≪
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ご主人様から提案さた「痕」というコラムテーマ。
最初は「そんなの書くの、あっという間よん」と思っていたら、大間違いだった。
それは、今まで単純だと思っていたことが、
実は複雑な感情だったということに気付かされてしまったから。
  
私は今までの恋愛で、「相手に痕跡を残さない、相手は痕跡を残さない」ということが身体に染みついていた。
不倫経験はなく、せいぜい彼女持ち。
それもしばらく連絡がとれていなかったり、彼女と別れたばかりという
絶妙なタイミングで、私の存在がクローズアップされることが多かったのに。
つまり私には、それくらいの価値しかないのだと思っていたのだ。
 
人間の記憶なんて非常に曖昧で、
特に記憶力の悪い私は、逢瀬の帰りに深く眠ってしまうと、
身体の疲れが解消されるとともに、今までの時間もリセットされそうになる。
「あれ? 私、本当に今までご主人様と逢っていたのかな?」
目覚めた電車の座席で、膝に乗る大きなカバンや車窓をぼんやり眺め、自分に問いかける。
時間とともに薄れ、不確実になる、身体と心の記憶。
それを瞬時に思い出させてくれるのが「残された痕」なのだ。
痕を見ればあの時間が呼び覚まされるとともに、そこにはご主人様が確実に居る。
痕が完全に消えるまでは私の心と体に記憶されている、ご主人様の存在、体温、言葉、そして行為。
だから少しでも「痕」は濃く永く残っていて欲しいと祈る。
 
私が勝手に思っていることだけれど、跡を残すという行為に、調教的と感じる部分もあるのだ。
咬まれることに、自分が「M女で、奴隷らしい扱い」をされていると嬉しく感じる。
そして残る痕に、自分の身体はご主人様の所有物だということを認識し、永遠に続く時間のような錯覚をする。
 
それに、主が施すマーキングや痕の残し方には様々な方法があると思うけれど、
鞭や縄などの道具が残す痕よりも、ご主人様が直接施してくれた咬創のほ
うが、
私には何百倍も愛しさがあるのだ。
そんな様々な思いが入り乱れ、月日を重ねるごとに、関係が深くなるごとに、
「もっと深く強く、痕を残して欲しい」と思うようになった自分が居た。
 
 
初めてご主人様に「咬むぞ」と言われたとき、好奇心と期待と不安でいっぱいだった。
人に噛みつかれたことなんて、きっと子供の頃以外にないと思う。どんな痛さか忘れてる。
そしてなんとなく非日常的なセクシャルごとのような気もする。
 
いよいよ、ご主人様の唇が乳房におかれ、歯が当たる。
「ああ。これで私もM女って感じ?」と、ワクワクしたのもつかの間。
 ……痛いっ!
脂肪がある場所だから痛みはさほど無いだろうとたかをくくっていたら、
実は腕を咬まれるのとは違い、とても痛いのだ。気持ちは既にギブアップ。
どれくらいか時間が流れ、乳房からちぎれるような痛みが消えた。
よかった、終わった……ほっと息をつき胸元に目線を落とすと、ご主人様が私の乳房から唇を離し、
手指の腹で咬み痕を拭う仕草が見えた。そして施した痕に、そっとキス。
  
このキスひとつで、私の意識が変わってしまった。
その時ご主人様は、ただ咬み痕を愛でただけだと思う。
それはわかっていたけれど、何かこう愛おしげな姿に、なんとも言えない感情があふれ、
私の中が満たされてしまったのだ。
これからも逢瀬の度に痕を残して欲しい……さっきの痛みのことは忘れ、そんな願望すら抱いている。
 
ご主人様と目が合うと、「ありがとうございます」という言葉が、自然に口からこぼれた。
キスマークすら誰にも残されたことのなかった私の身体、
そこについた歯形と赤い内出血は、数日間「痕」として肌に留まった。
 
逢瀬=調教はだいたい昼間に行われるので、夜には自宅に戻る。
自宅のお風呂で湯舟につかり自らの身体を見ると、胸には痣の花が咲いて
いる。
ちょっと嬉しい気持ちになって、その痕を撫でる。
翌日以後。
会社でトイレに入り便座に腰掛けると、太股に残る痛々しい色の痕が視界に入る。
その瞬間、ご主人様に施されたことが蘇る。
一瞬、私は奴隷に戻る。先日の調教の思い出をギュッと抱きしめると
気持ちを切り替えてまた仕事の私に戻ってゆく。
 
ということで、痕には複雑な感情が入り交じっているのだった。
でも、一言で言い表せといわれたら、やっぱり「嬉しい」という言葉に尽き
るのだろうけれど。
最初に咬まれた時のことはこのように鮮明に覚えているけれど、
この初めて自主的に言えたお礼の言葉は……喜びの声だったのか、涙声か、
そしてどんな口調だったのか、今ではちょっと思い出せない。

そして……時々「自分しか見えない場所に、一生消えない小さな痕が残せたらいいのに」と思う。
この関係が終わったあとも、その「痕」を見るたびに、
ご主人様のことや飼われていた日々を思い出すことができるから。
 
 
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▼pillow talk▲
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ご主人様とは、よく言い争いをする(笑)
人はそれを「主と奴隷の関係ではありえない」とか「そんなのは本当の主従関係ではない」
と言うけれど……これでいーのだ。だって当の二人は、それを楽しんでいるんだもんね♪
先日の言い争いはもちろん、ご主人様のpillow talkにもあった
「ライバル」という言葉の使い方であった。
 
ほか、真面目な話し合いもする。だいたいそれはお酒の席。
そして話し合いのあと、ご主人様は私をじーっとみつめると、
人目を気にせず私の頬を撫でるのだ。
それがちょっと恥ずかしくて、嬉しくて。だけどやっぱり照れる。
だってそーゆーのされたことないから、慣れてないんだもんね。
頬を撫でられる気持ちよさって、首輪のところをポリポリ掻いてやると、ほにゃーんとした顔になる犬の気持ちと一緒なのかなぁ。
それとも、お腹を見せる無条件降伏の犬が、その白い腹をなでさすられてる気持ちなのかなぁ。

この『痕コラム』についても、配信するかどうか話し合いをした。
「もう書いたんだろ?」
「でも文章まとまってないし、読み物としてつまんないから配信したくないし。
 いろいろ吐露してるから、ご主人様に読ませたくないし」
「私は読みたい」
「重くなるからヤダ」
 ……そんな言い合いのあと、
ご主人様に頬を撫でられて、私はあっさり負けちゃったのであった。
てなわけで、本日配信(苦笑)
 
 

 
    
 
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 ▼ 今日のお味はくれーむぶりゅれ ▲ 第10味

  ≫ やっぱ痛いよ……最新、咬み調教より ≪
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「痕を残してやる。咬むぞ」
私は「はい」と答え、息を止める、身構える。
ご主人様が乳房にかぶりつく。位置はだいたい乳首の上あたり。
ご主人様は私の小さな胸に歯を立てると、そのままぎゅーっと力を入れていく。
 痛い…痛い……いたぁ〜いよぉ〜(涙)
咬まれる痛みにはだいぶ慣れたでしょ? という見解もあると思うが、
その慣れと比例してご主人様の「咬む力」なんかも増してるから、
いつまで経っても痛いもんは痛い!
その時のテンションや咬まれる部位によって違うけど、おおよそ
「咬まれることは試練、咬まれた後のご主人様の仕草やキス、
 そして咬創が、私にとってのご褒美」なのだ。
ご褒美が欲しくて痛くても頑張る、けなげな私でなのである。
ご主人様がいつものように咬創にキスをする。
その瞬間、そこは私にとって調教の痕となる。記憶が刻まれていく。
痕を見つめるご主人様の頭をぎゅっと抱きしめたくなる……けど、我慢する。
だって私、奴隷だから。それは失礼じゃん。
そのかわりに「ありがとうございます」といつものようにニッコリとお礼を言う。
 
 
ご主人様とは年に数回、エロ無し飲みデートが出来る。
「エッチなしなんて、寂しくない?」と言われることもあるけれど、私は飲みデートも大好きなのだ。
普段以上にお話時間は長いし、なにせアルコールの力が、
普段きゅっと閉じている心のフタを少しだけゆるくしてくれるから、
普段喋らない(話そうとしない)ご主人様のグチとか、
互いに思っていることや深い話なども気楽にできる。
飲みデート時に、痕の話になった。
私は最近の不満を述べる。
「最近、ちゃんと痕が残るように咬んでくれないんだもん」
 そこで「だって」「だから」「それは」など、ご主人様と子供の喧嘩みたいなやりとり。
最後にご主人様が私に尋ねる。
「痕、残して欲しいのか?」
私は無言で深く頷いた。
痛みに耐えて頑張っても、痕がその日のうちに消えるようでは、
私にとっては「咬まれ損」って気分。
咬むからには数日残る「立派な痕」を付けて欲しいのだ。
それにはきちんと内出血させないと、人の歯だけでは数日残る傷というのは難しい
……を1年の奴隷生活で学習した私。
 
 
その飲みデート直後の逢瀬は、さすがに胸の咬創だけでは終わらなかった。
次は「太股」。
想像するに、ムチムチした柔肉に歯が食い込み、胸より力を込めやすのだろうか。
痛さも数倍なのだ。
 痛い、痛い……いたいたいたいぃ〜!!!!
意識をしっかり持っていないと、股間あたりに鎮座ましているご主人様をケリ飛ばしそうである。
肉を咬み切られそう、この表現が一番しっくり来る場所だ。
でも我慢する。
胸より確実に痕が残りやすいから。
2〜3日打ち身のようなゆるく鈍い痛さが続くこともある。これがまた、ちょっと嬉しかったりする。
太股の痕へのお礼は、涙声で「ありがとぉございますぅ」という感じである。
この違い、ご主人様は気付いているかな?

今まで、咬まれて無条件に気持ちよかった場所が一カ所ある。
それは「背中」。
以前、アナルsex中に後ろから咬まれたのだけれど、あまり痛くない上に異様な興奮を感じ、
思わず「ああん!」と大きな喘ぎ声をあげてしまった。
痛みは、自分がMに傾いていればいるほど耐えられる。
痛み=快感ではないけれど、とても官能的プレイって感じ。精神が高揚するのだ。
反対にMじゃないときは全く耐えられない。
 
さて、胸と太股とお尻に痕を残された一回戦が終了。
その休憩中に突然、じゃれる感じでご主人様が私の太股を咬んだ。
「あいててててっ……何すんの、痛いってばっ!!」
瞬間、マジに反対の脚でご主人様を蹴り倒しそうだった。
口から出る言葉は、そりゃもう色気からほど遠い暴言だったし。
麻瑚ちん、さっきまでのプレイが台無し。
主も身の安全を考えるなら、間違っても「素の状態」で特に痛い太股に
「咬む調教」を施してはいけないと思う(笑)
ほかの痛いコト……スパンキングと洗濯ばさみについては、また後日♪
 
 

 

 
  
このコラムのお陰か、先日・15日の逢瀬では、バックの時に背中を咬まれた(笑)
きもちえかったでしゅ〜。
そして、太股を咬んだあと、ご主人様がつぶやく。
「うん、痕を濃く残すコツが分かってきた気がする。
 深く噛みつくより、浅く皮膚を咬めばいいんだ(笑)」
……それ、すっごく痛いんですけど〜(涙)
立ったままお尻を咬まれたときは、場所が悪かったらしく、脚がびりびり痺れるような感覚が。
終わったあと、お礼の代わりに「いたいですぅ〜」と言ってしまった。涙を流しながら(苦笑)
 
 





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