++ワタシノココロ++
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2004年08月31日(火) |
センチメンタル・・・なのかも。 |
やすくんは一足先に帰った。
「なかなかこっちには帰ってこられないんだから ききはもうちょっとこっちにいなよ」
そういって。
まるでそんな会話を聞いていたかのように 昔からの知人との再会の予定が次々と入った。
今日も。
仕事をしてた時の、古い付き合いの彼女達。 二人とも車の免許を持っていないのに 早くになくなる田舎の終電の時間を過ぎても ひかるのことや最近のそれぞれのことで話が弾んだ。
ちょうどいいタイミングでひかるが眠ったので 私が車で送ることになった。 実家から車で40分。 家に着くぎりぎりまで取り留めなく話をして 1人、又1人と自宅に送り届けた。
帰りは、ひとり。
働いていた場所だから、色々な風景が懐かしい。 変わった場所、変わらない場所を運転しながら眺めた。
ふと。
「あいつに電話してみよう」
そう思った。
十年来の男友達。初めて「異性」だと意識してた男友達。
私たちは別に友達以上の特別な間柄ではなかったけれど でも、明らかに他の「異性の友達」以上だった。 だれかにそばにいて欲しい、とか、淋しさを感じた時 なぜか、どちらともなく連絡を取り合うような。 うーん・・・うまくいえないけど、他のだれよりも絶妙のタイミングで 必要とされる瞬間が合うというか、 とにかく、うまく伝わるように説明は出来ないけど 他のだれより「縁」があったのだろう。
もし、もしも。 やすくんと出会わなかったら。
私はきっとその彼とくっつくともくっつかないともいえない 微妙な関係をずるずる続けていただろう。 お互いの気持ちを確認することなく。
他愛のない話をした。 近況報告も含めて。 不思議と、結婚する前の一番仲のよかった頃に戻ったような感覚になった。 好きな人を目の前にしたドキドキ感とはちょっと違う 胸がチクンとするような。
運転しながら耳に響く昔と変わらない声と 時々一緒に眺めた風景を見ながら あの頃に戻ったみたいに話をした。
「で、ききは?今幸せなのか?」 「もちろん。そっちは」 「俺はいつでも、絶好調だから」
そんな言葉が懐かしく、でもその裏の淋しさをほんの少し感じた。
きっと、会うことはもうないだろう。 又忙しく、日本を飛び回る毎日を送るだろうから。
電話を切る時、ちょっと淋しかった。 あの頃には戻れない、それを実感しちゃったから。
今が嫌だとか、不満があるんじゃなく あの頃の自分には戻れないんだということが。 ちょっと、淋しかった。
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