++ワタシノココロ++
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(昨日の続きから・・・)
部屋に戻ってきたとき、 私は、やすくんに近づくことができなかった。 自分なりに出した結論。 悲しいけど、仕方がない。 狭い部屋の端と端で、 しばらくの沈黙が続く。
泣き疲れて、考え疲れて、 私の頭の中は真っ白だった。
「あのさ…」
先に、沈黙を破ったのはやすくん。
「そっちに行ってもいい?」
私が返事をする前に、やすくんが私の隣に座る。
「…おちついた?」 「 … 」 「俺、話していい?」 「…うん」
「… あのさ、 大丈夫だよ。 俺、何とも思ってない。白紙に戻す必要もないよ。」
「今、すごく落ち込んでるだろうけど、 今日の話で、かなり前へ進んだんだぞ。」
「とりあえず、こっちに来ることは許してもらえたじゃん。 具体的な話も、少しずつ出てきたし。」
「俺、嫌だったらこんな風に話さないよ。」
小さな子どもをなだめるように、 頑なになってる私の心を少しずつ溶かすように、 ぽつりぽつりと話をする。
やすくんの言葉を聞いて、また涙が潤んできた私の側で ずっと
「大丈夫だから」
って、言い続けてくれてた。
ありがとね。 ごめんね。
言いたいことは山ほどあったけど、 そのどれも私の口から出ていかないで、 私は相変わらず涙を流し続けてた。 そんな私の側にずっといてくれたやすくん。
昨日のことがあって、今朝。 まだ私の心は不安定で、グラグラしてた。 でも。
ひとつわかったことがある。
私はやすくんに支えてもらってる。 いや、包んでもらってるってこと。
眠ってるやすくんをおいて、仕事に出た。 午前中で上がりだったから、急いで部屋に帰る。 何もなかったように、にこやかに迎えてくれた時も、 私が作ったパスタをおいしい、って言ったときも、 ドライブに出かけたときも、たまたま立ち寄った観光地でも
いつも、やすくんは私を包んでくれてる。
短い1日が終わり、眠りにつく頃。 やすくんが一言言ってた。
「昨日はいろいろあったけど、今日が初めの一歩だよな。 これからも一緒にいような」
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