2004年06月20日(日) |
休職173日目〜能鑑賞の日〜 |
◆夫・こあらの日記にもある通り、今日はお能を観てきました。
鎌倉能舞台主催の「能を知る会東京公演」@国立能楽堂。
能や歌舞伎、宝塚のチケットは、だいたいこあらが調べて確保してくれるので、今日も事前知識のないまま出かけた。 能楽堂への道すがら、こあらが言うには、 「今日はねぇ、本格的な能っていうか、長丁場になると思うよ。寝ちゃわないようにね」 って。それを聞いて、ちょっと不安になる。 だがしかし、だがしかし。 実際に観てみると、「蝉丸」も「舟弁慶」も面白くて、最後まで居眠りせずに観てました。
「蝉丸」は、「昔々、生まれ付きの盲目で帝から見捨てられた皇子・蝉丸の宮がいました。そこに、彼の姉でやはり生まれ付きの狂気&逆立った髪で捨てられた皇女・逆髪が訪ねて来ました。二人で悲しみました。朝になって帰っていく逆髪を蝉丸は悲しげに見送りました。以上」っていうお話。 「舟弁慶」は、「兄頼朝に疎んじられて逃走の途についている義経&弁慶他の従者が舟で海を渡る途中に、平知盛の亡霊がやってきて舟を沈められそうになったけど、弁慶が祈り伏したよ。めでたし、めでたし」というお話。
こうやって書くとたった数行で終わるストーリーが、延々1時間以上かけて演じられるのですよ。現代劇やったら考えられへんことですな。
歌舞伎もそうやけど、能はそれ以上に言葉も難解で(なんせ古語そのままやし)、ストーリーもある程度事前知識がないとさっぱりわからんのやけど、今日の舞台は想像以上に楽しめた・・・いや、目からウロコがポロポロでした。
「能面にも表情がある」「役者の仕草のひとつひとつに表情や意味がこめられている」ってことを、体で実感した舞台やったのですよ。 蝉丸の、品のある、そして悲しみが全身に溢れている様子。逆髪が舞台に出て来た時の狂気の様子、そして蝉丸と会って正気にかえり、2人の境遇を悲しむ様子。 能って、究極の身体表現かもと思ったことでありました。
舟弁慶は、知盛が暴れるシーンが躍動感に溢れていて面白かったです。
そんなこんなで舞台を楽しんで参りました。
そして、ぽー様、ほんまにありがとうございましたm(__)m。 (お着物、ほんまに似合っていて綺麗でした)
◆舞台の後、背中の筋を傷めて苦しむこあらと共に、新宿まで歩き、高島屋で夕ご飯。
どの店も混み混みで、唯一並ばずとも入れた永坂更科布屋太兵衛へ入った。 お腹が空いていたので、天ざるを注文。 お蕎麦は美味しかったけど、天ぷらはイマイチ。 お蕎麦屋さんで食べる天ざると、天ぷら屋さんで食べる天ざるは、どっちが美味しいんやろねぇ。
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