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2004年05月28日(金) 「答え」の値段

相変わらず、リハビリの日々である。
毎日辛気臭いので、病院に行った後、家に帰らず電車に乗って出かけてみた。
べつに、なんの目的もなく、ひとりふらふらと歩き、お茶を飲む。
道端で、『なんで屋』という店を開いているおにーちゃんを発見。
ものを売るわけではないらしい。
「お品書き」と称する紙に、いろんな疑問が書いてある。
「恋人より友達が大切なのは変?」とか、「どうして国の赤字が何百兆円もあるの?」とか、「どうして『なんで屋』やってるの?」などというお題がたくさんある。
若いおにーちゃんの前で、同年代と思われる男性が、頷きつつ、話を聞いている。
その前を一度通り過ぎ、数時間後また同じ場所に行くと、高校生たちが制服で、『なんで屋』を囲んでいる。
暫し、彼らの背後で、会話をROMしてみる。
面白そうなら入れてもらおうと思ったが、やめておいた。
どのお題から発展したのか判らないが、ひとりが、家庭の問題を『なんで屋』に聞いてもらっているらしい。

お題ひとつにつき300円。満足度に応じて、プラスアルファという料金らしい。
お金払って、『なんで屋』に聞いてもらわなくても、一緒に座ってる友達だけでも、同じ話題で会話は成立する。
考えたり、語ったりするためのきっかけであるなら、安いだろう。
が、悩みや疑問の「答え」の値段ならば、安っぽすぎる。


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