生まれてすぐにお宮参りをし、
赤いおべべを着て七五三し、
夏には近所の神社で蝉獲りをし、
気が向けば初詣も行き、
偶然にも、高校の校長先生は、父の実家の菩提寺の住職で、葬式や法事の度に名指しでこき使われ、
可愛がってくれた祖父は、それとはまた別の宗派で得度をし、
自分の結婚式は、縁もゆかりもない神社で夫婦と友達数人で祝詞を挙げて貰い、
友人がチャペルで結婚式を挙げると言えば馳せ参じて、牧師さんだか神父さんだかの説教に感動し、
あんまり関係無いけどおいなりさんが好物で、
瀬戸内寂聴の得々と語る言葉にテレビ画面の前でツッコミを入れる。
これからも、わたしはそういう曖昧で寛容な日本人でありたいのである。
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