阪神大震災から、今日で七年らしい。 早いものである。
幸い、わたしが当時住んでいた県では、記憶する限り、地震による家屋の倒壊が二件、地震が直接の原因の死者はゼロであったと思う。
前夜、実家で飼っていた黒猫が走り回るのを叱りつけ、偶然か虫の知らせかは判然としないが、妙な頭痛を感じたのを覚えている。
明け方、物凄い揺れを感じ、「なにこれ!?」とパニックを起こす母に、頭から布団をかぶるように言い、階下で食器が落ちて割れる音を聞いた。 とりあえず、火の元を確認し、怖がって暴れる猫の頭を撫でて落ち着かせ、祖父のところに電話をして、無事を確認した。 それから、ひとり暮らしのランディのところに駆けつけ、怪我が無いのを確認してから、ランディの部屋でテレビを観て、神戸、淡路の惨状を知ったのである。
どっかの調査によると、現在の日本人の防災意識は、あの震災の前と同じレベルであるらしい。 そういえば、常に浴槽に水を張っておくのも、飲料水を確保するのも忘れている。 押入れの中には、非常持ち出し袋を置いてあるが、中身は何年も確認していない。
……缶詰なんか、どうなってるか考えると怖い。
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