2002年01月16日(水) |
気の抜けたバーボンソーダ |
起きたら、夜勤明けのランディが飲んでいた。 ひとり缶ビールなんぞ飲んでいたらしい。 「ご飯は?」と尋ねると、「カップ麺喰った」という。 ランディが玄関開けて帰ってきたのも、お湯を沸かしていたのも知らずに、わたしは熟睡していたらしい。 ああ、申し訳なかったな、などと思って、遅ればせながらなにか作ろうとしたら、「いい。いらねぇ」という。 ふと見ると、ランディの前には、わたしが買ってきたバーボンとソーダ水が。 こら。 それはわたしのだ。(去年の夏の終わりの禁酒宣言は、我が家では無かったことになっている)
「不味い」
だれも飲んでくれとは頼んでない。 眠れないときに、寝酒にちびちびやろうと思って買ってきたものを勝手に飲んどいて、文句を言うな。
「不味いよ。バーボンソーダ嫌い」
嫌いなら飲むな。
「飲めないから、おまえ飲め」 馬鹿か。 わたしは今起きたばかりだ。
「いいから飲め。そんでもう一回俺と一緒に夕方まで寝よう」
貴様、わたしを廃人にしたいのか。
「ちぇっ、じゃー、しまっといて後で飲めよ」
コップの中のバーボンソーダを、その辺に零しながら、ソーダ水の空き瓶に移し替え、はい、とわたしに差し出す。 ……これをわたしに飲めというのか。
貧乏性なわたしは、冷蔵庫にしまってあった不味いバーボンソーダを飲みつつ、これを書いている。 これが不味いのは、中途半端に炭酸が抜けてるのと、飲みたくもないのに飲んでるからである。
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