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書くほどのこともない日常
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2001年12月07日(金) 敵前逃亡不可能

お気に入りの紅茶専門店のティールームに入って紅茶を飲んだら大体600円から。ケーキつければ1000円前後にもなる。ポットで持ってきてはくれるものの、それでもカップ二杯。
引き替え、茶葉を買ったら50gで500円台から。
一杯分で2.5gとしても二十杯分。
これは、もう、茶葉を買うべきだろう、と、判断して、いつも茶葉を買うのだが、たまには優雅な気分に浸りたくなって、ティールームを利用してみた。
この店では、中国茶も扱っているので、「正山小種」というのを注文してみた。
松で薫製した、ラプサンスーションと呼ばれるお茶だという。
すると、ウェイトレスのおねえさんが、

「かなり癖のあるタイプのお茶ですが、大丈夫でしょうか?」

「どんな感じでしょうか?」と尋ねると、

「正露丸のような香りなんですが……」

……わたしは闘わずして敗北した。
アップルパイと一緒に正露丸味のお茶は飲みたくない。

「じゃ、白牡丹にします……」

正露丸味のお茶というのがどんなものか非常に気にはなったが……わたしには根性が無かった。

しかし、帰って、封を切っていなお茶の葉をまとめて放り込んである籠を見てみると……あったのだ。
以前、セールで「三袋1500円」だったときに、そんな味だと知らずに購入してしまったらしい「正山小種」が。
きっと、買ったときには、松の葉の爽やかな薫りがするんだろう、と想像したのだろう。

「慣れるとはまる」とか、「好き嫌いが分かれるが、好きな人は病みつきになる」とか言われている正露丸味のお茶が、50g。
つまりは、二十杯分。

ティールームがある意味が、よく判った。


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