最近、友人たちが、中国茶にはまって行っている。 はめているのは、だれあろうわたしである。
実際に、飲んでもらうのが一番ってことで、茶藝館に引っ張っていくか、なかなか逢えない人ならば、「白牡丹」か「毛蟹」あたりを送る。 どっちも、お気に入りのお茶なのである。 以前、「白牡丹」を送った友達を更に銀座の茶藝館で軽くはめた。 彼女のお母さんが、最近台湾に旅行して、そのお土産に茶器をくれたらしい。 で、茶器の手入れの仕方を教えてあげたら、それを、彼女が更にお母さんに伝えたらしく、感謝され、そのお母さんが買った高山烏龍茶を送ってくれるのだという。 同じ茶葉でも、等級や茶樹の品種によって値段はピンキリだが、台湾のお茶屋さんで一番高かったやつだというので、非常にうれしいのだが、畏れ多い。 そんな良いお茶が届いたら、思わず茶葉に向かって平服してしまうかもしれん。 茶葉より先に、友達のお母さんに御礼すべきだな。 また中華街でお茶屋めぐりしなきゃ。
……こうして、人をはめた分だけ、自分自身もはまっていくのである。
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