2001年09月21日(金) |
デマゴギー拡散の原因 |
通りすがりに読んだ、とあるサイトで、ちょっと思わせぶりな記述を見つける。 内容は、以下のようなもの。
今回のテロでツインタワーに突っ込んだ旅客機の一つの便名が「Q33NY」。 この半角の「Q33NY」と言う文字を、書体をWingdingsにして見てください。
実際に、ワープロソフト等を使ってやってみて下さい。 一瞬、背筋に冷たいものが走ります。
思わず、チャットで友人達に広めてしまってから、はたと気づく。 本当に「Q33NY便」が突っ込んだのか?と。 そして、創作仲間の定例会議のはずが、みんなして、検索かけまくる事態に。 (まあ、いつも創作会議とは名ばかりの雑談チャットになるのだが)
結果、
北タワーに激突したのは、アメリカン航空11便。 南タワーに激突したのは、ユナイテッド航空175便。 ペンタゴンに激突したのは、アメリカン航空77便。 ペンシルベニアに墜ちたのはユナイテッド航空93便。
機体はボーイング757、767機。
うちひとりが、この話のソースとなると思われる英語のサイトを見つけ出し、それを翻訳ソフトに通し、意味不明な日本語を更に意味の通る日本語に訳す、というような作業をすることになったが、「Q33NY」の根拠を示すものは見つけられなかった。
結論。
社内や、空港内部で使う略語や符丁である可能性は無いではないが、恐らく、デマであろう。
冷静に、よく考えれば判ることなのに、あっさりと騙されてしまうとは…… ニュースで、何度となく聞いていても、アルファベットや数字は頭に留まりにくい上に一番最後に「NY」とついているので疑問を持たなかったから、というのもあるだろう。 が、やはり、一番は、あの絵文字のインパクトが強かったせいだろう。
「考えなさい。思考を惜しむとどんどんバカになりますよ」
川原泉の「ミソ・スープは哲学する」中の台詞を思い出し、敗北感に浸る。
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