としょかん日記
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本や映画を見て涙を流すのが夢だった。笑い事ではなく、本気で。
「感動で涙を流す」ということに穿った憧れを持っている。「おれって本読んで涙流す心の持ち主なんです」という邪な気持ち。実際感動を覚えてもその感情が先立ってしまうので逆に泣けなくなってしまう。「あ、今おれ泣きそう」と思ってしまう。
でも今日本当に泣いた。声まで出た。誰もいなくて良かったと思った。マンガで泣いた。
たまたま返却されてきたマンガ一式を借りてみた。タイトルは「光の島」過疎に悩む孤島を舞台に小学校の存続のために子どもを連れてくるという話。原作は「子乞い」という話で、確か「瑠璃の島」みたいなタイトルでドラマもやっていた。いい話だなーと思って読んでいたが不覚にも涙が止まらなかった。
原因はわかっている。自分が親になったからだ。すでに娘は2歳。もう自分の生活の一部どころか大部分となっている。親殺しや虐待のニュースを聞くとどうしてもわが家庭を考えてしまう。
「光の島」を読んで思ったことは教師である友人に読ませようと思ったこと。何人か先生が出てくるが、そのほとんどは力のない教師。だが、40人の子どもを抱え、その保護者の圧力にも耐え、様々なプレッシャーを感じているであろう「平均的な教師」のみを責める気にもならない。それはまた親も同じこと。おしつけではなく放任でもなくそういう目で子どもを見ていきたいのだが、意外に難しいこと最近やっと気がついた。
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