ことばのかけら
桜子



 ハルニッキ0403116

あたたかな陽射しに誘われて
この道を歩もうと思った

白木蓮は前より開き輝いていた
それを見たきり
何故かうつむいてばかりいた

干された布団も
陽だまりも
取り巻く全て、何もかも
ゆるり穏やかな筈なのに
心だけが 景色に溶け込めずにいる

夜……

ベランダから星空を見上げた
鼻を上に向けた
懐かしい香りがする
遠い昔 この季節にかいだことがあるんだ……
あの時も もどかしい思いを抱えてた

季節には
街には
そして 空には
それぞれの香りがあるのかな

やりきれなさが夜空に癒える
涙が……

すこしまるくなったきもちで
窓を、閉めた。

2004年03月16日(火)
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