ことばのかけら
桜子



 気まぐれな風に凪いでいく雲の切れ端のように

無力感
雨が降り出したせいで

無力感
風が強く吹いたせいで

無力感
陽があまりに強すぎたせいで

無力感
雲がひとつもなかったせいで

「無力感」
…決して無力なんじゃない。
そんな感じがするだけ…

一粒の雨だれのお陰で
背中を押すような心強い風のお陰で
全てを射抜く生命力溢れる陽射しのお陰で
広がる青い天の地図のお陰で
歩いてみようと思う時だってある

きっかけは
全て
私の心の持ち様にかかってる

今 また
気まぐれな風が吹いて
ちぎれ雲 ひとつ
少し形を変えて流れていく

2003年06月11日(水)
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