日常妄想
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+この日は、家に居たくなくて仕方のない日だった。ひとが家に大勢くる、というときには、わたしは必ず嫌になる。自分の居場所が無くなるからだ。5年ほど、独り暮らしの期間があったので(といっても、お風呂やご飯はこっちの実家だったから、実質、寝に帰ってるようなもんだったが)、余計に、『自分の聖域に踏み込まれる』感を感じてしまうのかもしれないが、とにかく、わたしは何年も前から、晦日が嫌いで、家を出ていたい衝動にかられ、気が滅入って仕方が無いのだ。30日の日記にも書いていたと思うけどね。 ああ。そういや、去年は静かな晦日だったな… 弟夫婦が夫婦喧嘩をしてしまい、急に来ないことになったのだった。
昼間は郵便局のバイト。1時間という、半端な時間の残業ののち、家に帰るが、わたしは、なんとかして出掛けることしか頭に無い。時間を効率良く使えると思って、映画を観に行こうと思い、映画の情報サイトを見てみるも、有楽町や日比谷では、意外にも、劇場の多くが夕方で閉まってしまう。新宿だと、遅くまで上映しているところがあるので、新宿がベストかなと思うようになる。 だが、千と千尋や、ハリポタはもう観ていたし、映画を観る気分でも無かったので、結局、マックで夕食を食べ、お茶をしながら、本を読んでいることにした。
持っていった本は、野梨原花南のちょーシリーズの新刊と、宮崎駿監督が表紙で、特集が組まれていたので買ってみた雑誌、SIGHT。ビートたけしが宗教観を語っていたり、ブームの本や、売れそうな本などの座談会というか、そんなような記事もあって、なかなかGood。しかし、もともと何雑誌なんだろ?(笑) たけし(愛称って感じで、いつも呼び捨て。)の記事は、いちばん面白そうと思いつつ、まだ読んでいないので、読まなきゃな。
これから初詣でに出掛けていったりするのか、マックは結構賑わっていた。若い子からおじちゃん、おばちゃんまで、入れ代わり立ち変わりで、入ってきていた。わたしは、ホットドックのセットと、空調が寒くて冷えたので、追加でホットティーとアップルパイを頼み、それを消化しながら、のりりん節を堪能し(笑)、SIGHTの、本の特集の部分を読んだ。
さすがに、マックで年明けは哀しかろうと思って( ̄▽ ̄)、零時前に家に着くように、店を出る。帰ると、遊びに来ていた子供たちが、もう遅い時間だというのに、喜んで迎えてくれた。かれらに会いたくなくて出掛けていたと取られても仕方のないわたしは、それを疑いもしないかれらを見て、自分が哀しくなった。弟夫婦も、何くわぬ顔で、いつもどおりに迎えてくれた。奥さんは感の強いひとなので、わたしが家に居たくなかったのだというのを、知っているかもしれないな(苦笑)
とりあえず、わたしはかれら、弟一家を嫌っているわけではなくて、自分で呼んだわけでもない誰かが、何人も家にくるのが、ものすごく嫌になることがあるというのが原因なので、そういった、わたしの個人的な感情が原因であり、誰がどう、というわけではないのを、どうか誤解しないでいただきたい。しかしまぁ、うちの両親にしても、そこまではわたしのことを細かく考えることはしないだろう。余計なときに、余計なことをいちいち聞くけど(苦笑)
とにかく、嫌なときはひとりでも客が嫌なのだった。特に、自分のやりたいことに専念したいときとか…(苦笑) これはきっと、きちんと独立した形の個室を持っているひとには、そして、普段からひとの出入りの多い家に暮らすひとには、わかりにくいことだろう。あくまでも自分のくつろげる聖域としての居場所についてが、この話題の焦点だ。 わたしは、普段から自分の居場所についての葛藤があるので、それも絡んだ、複合的な問題だ。
わたしが帰宅して少し経ってから、オヤジ殿が帰宅。うちは東京湾に面しており、近くに船着き場があるので、まもなく訪れた年明けとともに、今年も汽笛が聞こえた。(年々減ってるのが寂しい) それから、オヤジ殿は弟一家を送っていった。 その後わたしは、2作目、3作目を劇場で観ているラジニカーント主演のマサラムービー『ムトゥ ー踊るマハラジャー』の途中から終盤までを、料理の残りをつまみながら鑑賞。おやぢ(ラジニ)を見ながら笑ってるあたりが、結構単純かも知れぬ。
しかし、わたしの病的とも言える葛藤は、心が満ち足りるまで、消すことはできないだろう。自分の居場所を実感できるようにならないと、そして、矛盾するようだが、居場所がどうのと考えないようにならない限りは、駄目なんでしょう。 もー。ノマドだから(笑) 安住の地を求めてうろうろしてるの。
…って、2年ほど、ベルファーレのカウントダウンライブで迎えたことがあったな。思い出した。考えてみりゃ、かたがた(TRF)のほか、すげー有名歌手を何人も間近に見てましたよ(笑) その前は、どうしてたんだろう。小さいころは、やっぱり年末年始が楽しかったが。わたしはいつから、新年を晴れ晴れと迎えられなくなったのだろう。
(2002 0118 23:23 UP)
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