I think so...
Even if there is tomorrow, and there is nothing, nothing changes now.
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2001年08月03日(金) |
Her with disagreeable her. |
気が付いたら今日も着信音で目が覚めた。 最近、というかここ一週間ぐらい、ダレすぎてる。 普段そんなこと気にも止めない自分でさえ自覚症状があるぐらいだから相当だ。 こんなことだから、きっとまた「重役出勤?」なんて聞かれてしまう。 けれども気持ちとは裏腹に身体と頭は言うことを聞かない。 まぁ、言い訳に過ぎないけどね。よーするに。
電話をかけてきたのは、あまり好ましくない上司で、 それなりに曖昧な返事をして会話を終わらせた。
と、いうような感じで今日も午後からあたしの一日は始まった。
出社して数分たってから、あの人も出勤してきて、二人でバタバタと仕事を開始した。 今日も今日でいつも通りにあっというまに時間だけが過ぎてく。 でも、なんだかいつもと違う。
あたしの頭を撫でるその手で彼女を抱き締めるの? あたしの名前を呼ぶその声で彼女の名前を呼ぶの? そして、当たり前みたいに愛してるって言うの?
あの人を通して会った事も無い見たことも無い彼女が見える。
共通の知り合いだと言う人に聞いた彼女のこと。 小さくて仕事が出来て明るくて可愛い彼女。 一度だけ電話で話した時の声だけがリフレインして離れない。 あの時はただ純粋に自分に似てるって思ったっけ。話し方も声も。 実際どうかはわからないけど、もしそうだとしたら、だから気に入ってくれてるの? あたしを通して彼女を見てるのですか?
ついこの間、彼の口から聞いた事実。 彼女は噂通りとっても小さいんだって。 そんなに身長が高いわけでもない彼と20cm以上も差が有るらしい。 なんか、それを聞いた瞬間、負けたーってそう思った。 負けたっていう表現には語弊があるかも知れないけど、でもそう思ったよ。
あたしよりも14cmも小さい彼女。 あたしよりも全然年上なのにね、何かその話を聞いただけなのに、 あぁきっとすごく可愛いんだろうなって思ったんだ。 小さいのにスーツきてバリバリ仕事して大人な彼女。 それだけでも、もう可愛いよね。女の人だよね。
ずっと中途半端な自分の身長が嫌いだったけど、今回のは決定打だよ。 女の人を見ると、いつも小さいなぁとか可愛いなぁとかそればっかり思ってた。 無意識のうちに自分とは違うモノだって認識するようになってた。
でも、これでよくわかったよ。 あたしは逃げたかったんだ。自分から。 中途半端だと思ってたのは身長じゃなくて、素直になれない自分自身。 自分とは違うと思いこむことで、"だからしょうがない"って諦めてたんだ。 理由をつけて諦めてたんだ。認めてもらうことなんて無理だと。
オカシイね。そんなのただの言い訳なのに。
気が付くと、可愛いとか綺麗とか言われることに抵抗を感じてた。 カッコイイって誉められる方が嬉しいなんて言ったりしてた。 自分の中の女の部分に触れられる事に拒絶していた。 恋愛対象に見られることに嫌悪感すら感じていた。
端からみたら、ただのフツーの、そんなこと意識すらしていない人間に見えるだろうけど、 でも、いつも何か悟られないように必死に押さえ込んでた。抵抗してた。
自分に素直になりたい。 自分を解放してあげたい。 もう、いいんだと。自由なんだから、と。
彼女は彼女で、あたしはあたし。 まだ未完成だけれど、いくらでも磨いていけるはず。 いつまで、あの人と一緒にいれるかはわからないけど、少しでも認めてもらえるようになれたらいいな。
けど、今はやっぱりまだ彼女のことスキにはなれないや。 でも、今はまだいいよね。 "彼女のこと嫌いなあたし"でも。 そんなに簡単に割り切れるほど、すぐに大人にはなれないからさ。
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