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■ 電車女
彼女は涙で潤んだ瞳を大きく見開いて彼の前に立っていた。
化粧をせずとも艶やかで張りのある絹のような肌は、彼女の若さを最大限に誇っていた。
前日の出来事を物語るかのような荒れた唇がかすかに動き、彼女は何かつぶやいた。
「・・・・・・」
ここまでは聞こえることのない、それは彼のためにだけ放たれた言葉。
彼は優しく彼女の髪をなで、そのか細い身体を引き寄せた。
彼女が軽く目を閉じると美しい光の珠が、頬を伝っていった。
彼女は少しだけ背伸びをして、彼の耳元に、薄く淡い色の唇を近づけると、また何かつぶやいた。
「・・・・・・」
手にしていた烏龍茶のボトルを彼の口にあて、一口だけ彼に飲ませた。
彼女は自分も一口飲むと、軽く微笑み、また彼の胸に顔を埋めた。
とまぁ、こんなことが今朝の通勤電車の中であったんですよ! ぎゅうぎゅうの満員とは言わないけど、結構混んでたぞ。
急な朝帰りなのかノーメイクだったけど、端正な顔立ちのとてもとても綺麗な人でした。
美人は様になるなぁ・・・
2006年03月01日(水)
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