2003年03月07日(金)  卒業  





 雨が降る中、最後の最後まで集合時間に遅れる友達を待つ。
 黒の傘に、雨が音をたてて落ちる。
 「ごめん!又遅れた!!(笑)」
 と、駆け込んでくる友達を見るのも最後かと思うと、目が潤んだ。



 登下校した路も、もう通る事は無く、
 満開の桜の花を見る事も無い。
 梅の香りがして、優しい気分になれた。



 「せんぱーい☆」と、華をつけてくれる後輩。
 「先輩をずっと待ってたんだよ!!」と言う一声が、凄く嬉しかった。





 教室に入り、先生からの最後のメッセージを読む。
 親からの手紙を読む。
 あたしはもう其処で、号泣してしまった。
 流そうと思ったわけでもない。
 瞬きをしなくても、自然と流れ出る涙を止める事は出来なかった。
 ゛3年間よくがんばったね。゛
 この手紙は一生大切にしようと思った。






 最後にあたしは、日直を務めた。
 もう、「静かにして!!」と、叫ぶ事も、
 「おはようございます」の挨拶も言えない。
 この教室にはもう、戻れない。


 あたしが泣いた教室も、歩いた廊下も、
 全身が映る鏡も、保健室も、
 タバコとコーヒーの薫りに包まれた大好きな職員室も、
 もう、最後。








 一緒に入場する男子と、「最後だね。」と言って握手をした。
 「高校は一緒だけどネ。」二人でため息。(笑)
 こんな、毎日がコントの様だった日々も、もう無い。
 












 卒業式。
 あたしが一番初めに泣いたであろう。
 在校生送辞の時点でぼろぼろだった。
 つられて周りも泣き出して、仰げば尊しなんて歌ってられなかった。
 声を張り上げても、涙を誘うばかりだった。
 そんな中で校歌は、みんな滅茶苦茶だった。
 歌じゃなかった。(笑)
 張り上げる最後のフレーズ。
 ゛M中学 我が誇り゛



 もう、涙は止まる事が無かった。
 如何でも良い、教育委員会の話のときも、
 来賓紹介の時も、
 ただ、ひたすら涙があふれ出るばかりだった。



 終って欲しくないと思った。
 在校生であった頃、こんなに長い式なんて・・・と思っていた。
 凄く短かった。
 終って欲しくなかった。
 何度でも繰り返しても良かった。







 あたし、学校好きだったみたい。











 「卒業生が、記念合唱をします。」



 時がきた。と、思った。
 M中卒業式といえば此れ。此れほど感動する物はないだろう。
 関係の無い在校生達の涙もそそる。





 泣きながらの、最後の、大地讃唱。
 あたしは初めから泣いていた。
 たまらなかった。最後かと思うと、涙が止まらなった。
 此れだけの人数で、この歌を歌うのは最後かと思うと、
 どうしようもない、やりきれない気持ちで溢れた。



 「流れゆく雲を見つめて」。
 合唱中に先生に声をかけるのが伝統。
 めちゃくちゃ感動。皆が泣く。指揮者が泣いたのが、余計にそそる。





 これがあると、卒業という感じがする。








 予行の退場の曲は、MISS A THING。
 もう、号泣。そして熱唱。そして怒られる。
 本番は内緒の曲だった。
 「世界に一つだけの花」
 個人的には、MISS A THINGの方がそそるけど、(爆)
 それでも、学年主任の心意気に打たれた。
 Thank you so much!!心の中で叫んだ。








 最後。
 さよならM中。
 あたしキット、ここの生徒で良かった。
 凄く良かった。
 ありがとう。
 ありがとう。



 出会ってくれた全ての人へ、ありがとう。
 支えてくれた友達、先生へ、ありがとう。
 お父さん、お母さん。ありがとう。


 あたし生まれてきて良かった。
 死ななくて良かった。
 M中の生徒で、よかった。
 生きてて良かった。







 「みんなー愛してるよー!!」
 最後に叫んだ。
 みんな笑った。あたしは最後に皆の笑顔を見れて良かったと思った。










 








 だいすきな先生に、ちゅーしてきた。(馬鹿)
 此れ最高の思い出。












  

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ほっとけない 世界のまずしさ 

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