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私の結論から言えば「どちらでも無い」と考えます。 どういう事かと言うと、それを信じる人には存在し、信じない人には 存在しないという事です。 私に取って霊は存在しません。厳密に言うと幽霊などですが。 しかしとうの昔に亡くなった先祖や仏尊に導かれ、また助けられたという 経験は何度もあります。 これは私が先祖の存在や仏尊を信じているからであります。 そもそも本来仏教では死後の世界は無いという考え方でした。 しかし日本の土俗的な宗教では霊を信じ、また怨霊が信じられていました。 そして仏教がまだ一部の貴族階級にしか信じられていなかった頃から 一般の民衆に浸透していく段階で苦しみの中で耐えて暮らす大衆を救済 する方便として西方浄土思想の種が生まれました。 この世で辛い目にばかり遇っていたとしても死んだ後は遥か西の彼方に 極楽があり、そこでは一切の苦しみから解放され楽しく暮らす事が出来る。 この浄土思想は一気に広まり、それまでの既存の仏教宗派もこの影響を 受けずにはいられませんでした。 彼等は念仏衆といわれこの思想を法然が大成させ、浄土宗が生まれました。 話が大分逸れてしまいましたが、先祖を祀るという考え方は元々仏教には 無かったものです。しかし密教にに於いては土着の宗教とどんどん混ざり合っていくという特色があり、代表的な例が神仏習合ですが、それが顕教、 いわゆる密教以外の宗派にも影響を与えて、例えば総てが「無」と考える 禅宗の寺にも墓がある訳です。 ここで話を元に戻しますと宗派や宗教によって亡くなった方の行く所が 違うという矛盾が生じてきます。 ですから私は死後の世界は無いと考えております。 しかし、死後、自分の存在を信じる者を助ける事は出来るのではないかと。
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