愚弟の結婚が決まった。 そういう相手がいることを全く匂わせぬ男だったので 「正月に連れてくる」との言葉に老母とその娘はそれぞれあわてる。
へ、部屋片付けないと。し、皺のばさないと。
愚弟の彼女にしては、かわいく頭の回転もききそうなお嬢さんだ。 私は、心の底で(五月蝿い出戻り小姑と思われたくない)と きっとあったんだと思う。なんだか一生懸命話題を作って 明るくふるまった。
後で、彼女が「お姉さん 面白い人やなぁ。もっとボケといたら よかったかなぁ」と言っていたという。これぞ浪速女。よっしゃ!
で、最近東京出張の際には我が家へ寄る弟だが、家を借りるのに 保証人になってくれと電話がきた。 なんでも年金暮らしの母親では 保証人になれないそうで。 そんなのお安い御用なんだが、必要提出書類のひとつに 保証人の「所得税納税証明書」ないしは、「所得証明書」がいるという。 もちろん昨年度の。
は・・・。はは・・・。 ご、ごめんね、弟よ。 ねーちゃん、所得税払ってへんし。 払うほど収入ないねん。だって、配偶者控除の範囲内だよ? あー、わたしは保証人にさえなってやれない(泣)
結局、同時期に申し込んでいた公団が補欠で当選したらしく、 手付金はパーにして、公団へいくらしい。 よって、保証人は不要となりにけり。
秋には、大阪城の近くのたいそうなホテルで挙式をするそうだ。 親の世話には一切ならず、全部自分たちでするという。
実はこの弟、日常はケチケチマンなのだが、 私の結婚祝にくれたのし袋にびっくり。 帯封こそついてないが、ひと束入っていたのだ。
さて、同じ額を祝ってやれない姉は姑息な手段を思いついた。 「し、司会、司会したるわー」と言ったら 「ねーちゃん、余計なこと言いそうやから ええ」と断られた。・・
あのホテルランクなら司会頼むのに10万はかかる。 それを祝儀代わりにしようと手ぶらで行くつもりだったのにw。
もちろん、お互いそんなことは本気で言ったり聞いたりはしてないが、 末の兄弟の結婚式の親族席に、 着物きて 所在なさげに手酌でビール飲む映像が今から浮ぶ。
そして嫁側の親族たちがひそひそと 「ほら、あの後ろで、帯ゆるめて酒くろてるおばはん、 あれが、新郎のお姉さんらしいで。 わ、自分でついではるわ。 ひゃー、目ぇすわってんで。 あの年で、振袖着てるって ええ根性してるな。 フジカラーの樹木希林そっくりやで。 あぁ あんなんが姉におったら嫁にいっても苦労するかもなぁ」
とかなんとか言う姿まで見える。私は恐山のイタコか。
ま、それが現実とならぬようせいぜいおとなしくしていよう。 そして、いつかまた保証人が必要になったら 是非 お姉さまのところへいらっしゃい。
去年の10倍をまずは目指して頑張っております。 保証書くらい何枚でも書いたるでー!
自分の食い扶持くらい、自分の選んだ仕事で得ますので だから、 在宅ワークのお誘いはけっこうでーす。 夢ありますかーなんて聞かれなくても ちゃんとありますんで、けっこうでーす。
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