目口覚書
■目口覚書■
ごめんください
どちらさまですか
お入りください ありがとう

2002年10月03日(木) デ・ニーロと九段

映画の試写会に行ってきました。
ロバート・デ・ニーロの新作。

内容に関しては
ここ
をどーじょ。

父恋しな映画なのです。ダンナさんと行きたかったぜ。
ラストシーンは、デ・ニーロ演技絶好調で「いよ!出煮呂屋!」と
掛け声もかけたいほどです。
 ほら 藤山寛美師匠がアホ演技山場で場内大拍手!になるでしょ。
んな感じ。

わたしはデ・ニーロの息子役をやったジェームス・フランコという男優の
最後の最後にした演技、時間でいえば5秒ほどでしょうか
もうそれにノックアウト。

泣くとか慟哭とか通り越して まじ映画ではじめて嗚咽をこらえました。
「びえっ ぅっくっ んがっ」って声でるのをよくぞ止めたよ。

『自分達が業のように背負っている悲しい鎖は
もう俺達で終わりにしよう!』 といって
死のうとする息子を説得するんですがね、
なんか今の自分にHITしすぎててですね、
いやぁ もうボロボロ泣きました。
誰も泣いてなかったかもしれないけど。


映画自体は、ストーリーもタイトル(「容疑者」)も
陳腐な気がしました。でも脇もいい役者だよん。
あとロングアイランドが場所なんですが、すごく廃れてるのね。
大磯ちゃうよ。それはロングビーチ。
そんな風情もまた印象的でようございました。


 この試写会は九段会館というところでありまして
ひっじょーに興味そそられる建物でした。
なぜかというと、現代社会においてあまりに古そうな建物。

中のホールで上映会があったんですが、天井にステンドグラスが
埋めてあったり、スピーカーが彫りの木枠に収められてたり
「ここ、なに?何の建物やったん?」とぐるぐる見回すことしきり。

で調べました。
旧軍人会館。あー すぐそこ靖国があるもんね。ナルホド。
2・26事件の時は 戒厳司令部が置かれたり、な、なんと!
溥傑(ふけつ)さんと浩さんの結婚式と披露宴をした場所と
あるではあーりませんくわっ!

え?誰かって?
あれですよ、あれ、ラストエンペラーの弟さん。
満州国皇帝 愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)の弟さん!
 
政府の決めためっちゃ政略結婚で、侯爵の娘の浩さんと結婚してんけど、
皇帝の兄ちゃん自身は男色やわ奥さん阿片中毒やわやったのに対し、
溥傑さんご夫妻は とっても仲睦まじいご夫婦だったのさね。

この時代 日本軍の傀儡として翻弄されたこの人達に興味があって
浩夫人の「流転の王妃」を読んだり、溥傑さんについても調べたりしたことあって
すごく感慨深かったでし。彼らの娘さんは今でも神戸の須磨にお住まいです。

でも、とっても利発といわれていたお二人の長女さんは
ずっと若い頃に亡くなっていて
その方、学習院大生と一緒に銃で無理心中したとして当時大事件だったそうだけど
不可解なことがいろいろあって実は殺されたという説もある。
 それもこれも日本と中国の間にある悲しい歴史がそうさせた
なんつー論が これまた面白い!
 
話しが大分それましたが、地下鉄九段下で降りたとき、
突然オタッキーなおっさんに
「試写会 2人で入りませんか」って声かけられたのには後ずさりしました。






↑エンピツ投票ボタン

My追加

6時半までに九段下にこれる方って いらっしゃいました?


 <あとっぽ  目次  さきっぽ >



↑エンピツ投票ボタン
My追加
めぐっち [home page] [bbs]
[めぐっちのめ。] [ちょっとmail]
My追加