エイプリルフールは、実は「結婚式記念日」であって
昨年　よっぱげな花見写真を無理やり送り付けられた諸兄には
誠にお気の毒であった。

結婚セレモニーに関わった人間として
神前式、仏前式、キリスト教式、そして人前式
いろいろな結婚式がある中で
わたしは「桜前式」を選んだ。

春四月　
降り注ぐ桜の花びらを浴びながら
友人たちの祝福を受けて
婚姻の約束を樹齢百年の桜の大木の前で誓うの。


なーんて、のはエイプリルフールで、
降り注ぐ周囲の罵声を浴びながら
見ず知らずの酔っ払いに囲まれて
花見のビニールシートの上（ビール、焼酎こぼれまくり）で
愛を誓い合ったわたしたち。

その時のよっぱげ写真を　
親戚縁者ご一同に　報告ハガキとして送ったところ
他人には評判よろしく
実の親は「ふざけた写真だ」と　すこぶる悪評。

そんな楽しいおもいでのエイプリルフール。
夜勤明けのダンナさんは　午後3時すぎに起きだし
彼が愛してやまないオンラインゲーム（ポトリス）を
さっそくやりだした。

朝飯に作った　チョリソとほうれん草と卵も　皿に半分おいたまま
身体も顔もPCにむいている。

（こら、おまえ、今日は　何の日や。
結婚式記念日や、おまえ　休みやろ、
モンスターズ　インク　行きたいって
わたし　ゆーたやろ。
こら、おまえ　なにゲームしてんねん
ええがげんにせーよ）

というオーラを輝かせながら
先日箸投げて切れた経緯があるので
もう　ここはぐっと我慢。

我慢して　とっとと着替えて
まだパジャマ姿のダンナさんに
「あばよ！」と伝える。

あわてて追いかけて　一緒に行くと言い出す。
ここで　無視してゲームしつづける男がいかに多いか知っているので
まずは　ほくそえむ。

「結構です。
わたくし　ひとりで記念日散歩してきますっ！」
と　すごく嫌味なタイトルの散歩考案。

「結婚記念日ってさー
フレンチとかイタリアン　リザーブするのが
定説らしーよー」

と　かなり以前にこれまた嫌味をいったのだが
馬耳東風。
ダンナさんの場合　豚耳東風か。




すったもんだの末
ふたりのディナーは
「餃子の王将」
ダンナさん　Tセット。
わたくし　　Sセット。
ラーメンと半チャン、ダンナさんには餃子つき。
最初の一杯だけ　生ビールが120円という張り紙を見つけ
もちろんオーダー。

余談だが　東京って「ちゅうなま」っていうよね？

生まれたときからつかってた「生チュー」って言葉使っても
居酒屋で言いなおされて　いつも　しゅんとしてしまう。


そしてその後なぜだかわからねど
2人隣同士でCR機に座って
ボロ負けしたという

世にも素晴らしい記念日を迎えました。
この厄払いをすべく
リベンジを固く誓い合ったわたしたち。

進歩ゼロ。いやマイナス。