Simple Song
DiaryINDEXpastwill


2002年06月25日(火) 心が泣いてるよ〜思い出を書いておこう・2

昨日の‘空から降る一億の星・最終話’に泣いたともです。

 原作者の北川さんの「本」には心に響く一言が必ずあって
 私の琴線は鳴り響いた挙句、号泣しました。
 いろいろなことも考えました。
 だから、泣いたのだけれども。

さて、昨日の続き

翌朝、目が醒めたら、となりに「お天気お兄さん」がいました。

別に、泥酔したとか、若さゆえの勢いでとかじゃなくて

「この人ならいい」という結論と

「私達はもう会えないかも知れない」という覚悟で

私は、あの夜、その人の隣で眠りに付いたのでした。

その日の朝、別れた後、
約1ケ月もの間、連絡がなくなりました。

正直寂しかったけれども
仕方がない
と、思っていたその時、

私の携帯に川の音が流れました

例えば、サクラの花で励ましてくれた人には
桜の花の歌を。

小さな恋に悩める人には小さな恋の歌を

私は携帯の着信音に割り当てる。

 一番安らげた人に
 一番安らげる着信音を割り当てたんです

それは、「お天気お兄さん」からのメールでした。

まず開口一番、
彼は連絡を入れなかった非礼と謝罪と理由を語りました。

北の海沿いの町に転勤になった。
だから、今、引っ越し作業で忙しいけど、
行く前に君に会いたい。

そういうメールがきたのでした。

 少しだけ迷いました。

「この人の心」は、
どちらのベクトルに向いているのか

一目瞭然
     なのか
         本当
            なのか

私は、決断して
休日だったその日に、
駅まで車を走らせました。

駅で、助手席に「お天気お兄さん」を乗せて
私は、町はずれにあるこの町にしてはやや大き目の
公園に向かいました。
途中、コンビニで飲み物を買って。

公園に着いたら、外は寒いので、車のヒーターを入れたまま
近況やくだらない話を、車中でしながら
建設中の巨大な温室を眺めていました。
手には缶コーヒーをもって。

そうして
名前を呼ばれた次の瞬間、唇に甘い感覚が走りました。
抱き寄せられていました。


「俺ずっと会いたかったんだ。
 でも仕事で嫌なことがあって、誰にも会いたくなくて。
 立ち直ったと思ったら、辞令が出たんだよ。
 こればっかりは、俺でもどうしようもなかったんだ。
 引っ越す前に、もう一度、会いたいよ…」


そうして約束したものも、
多忙だったその人は体調を崩して、
結局は会えないまま
ふたりは、引越しの日を迎え、
さよならもせずに
「お天気お兄さん」は
北の海沿いの町へ行ってしまったのでした。


つづく


tomo |MAILHomePage

My追加