性行為に及ぶ際,女が男を性の対象としてのみ捉えることは少ない。
多くの場合,女は性的関係に陥ろうとしてる相手に精神的つながりを要求する。
むろんそれはおめでたい錯覚であり,精神的つながりなどなくても
性行為が誰にとっても可能であることは,人生経験を積んだ女なら,先刻承知なのだが
承知していながら,時として女には,肉体の快楽を精神で味わいたいとする
強い欲望(=贅沢な欲望)が生じる。
男女間における精神の快楽というのは,持続するオーガズムのごときものといえよう。
触れたい,合体したい。とする肉体的欲望は
その静かに持続するオーガズムの前で衰えていく。
『男と女 小説と映画に見る官能風景』より
類子は性的不能の正巳を 強烈に愛しながらも
一方で妻子ある教師の能勢と 異常なまでにセックスに溺れるのである。
類子が能勢に対して 『異様な肉欲をかきたてられた』 のは
能勢と 『精神の関わりを持とうとしなかったから』 である。
そして
類子が求めたのは 正巳との
『精神の交合』 だった。
小池真理子の 『欲望』 をイッキに読んだ
股!股!ハマってしまった・・・
『恋』 もそぅ
『冬の伽藍』 もそぅ
『蜜月』 もそぅ
どうして こんなに切ない 『愛』 を書くのが上手いんだろぅ
胸が きゅーって苦しくなる
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