■ 覚書 (植物と人間 生物社会のバランス 宮脇 昭 著 �� 開発と保存 より)
2、植物と人間
よりよく生きるために
現在ほど多様で、そして人間と共存共死の、不可分な関係にある緑の自然を理解し、確保する英知がすべての人たちに望まれるときは、かつて人類の歴史には一度もおとずれたことがなかった。 我々日本人は限られたこの島国で長い間にわたって、意識していたか否かは別として結果的には郷土の森に象徴される本物の自然と共存して、現在の発展をかちえた、この日本民族にとって、明日の発展の民族の潜在エネルギーの貯蔵庫として、また世界の全人類の生存の基礎としてじゅうぶんな緑の自然域の確保が、もっともさしせまった課題である。山岳地帯や海岸、湖沼、湿原など、日本のすぐれた景観地だけでなく、われわれの日常生活している都市新交通施設やさらに新産業立地工場の中や周辺にこそ、日常生活している住宅街の中にこそ、失われた緑の回復が強く要求される。よりよく生きるための、また健全な社会の発展のすべての基盤は、人間の本質的な共存者、自然の緑の必要性をみんなが共通に理解し、まず生きている緑の積極的な環境創造確保からはじまる。

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