卒園式の朝、 子なすと手をつないで 園に向かいました。
歩きながら 「オレ ようちえん入ったばっかりのとき ほんとうはさびしかった 行きたくなかった」
えっ
「だっておかあさんと 離ればなれじゃん」
入園初日から後ろも振り返らず 園バスに乗り にこにこ手を振って 登園を渋るなんて一度もなくって なのにそれは 母に心配かけまいと、がんばっていたのか・・
「でも だんだん おともだちが増えて さびしい気持ちは、消えた だから幼稚園が大好きになったんだー」
最後の朝に こんな事言うなんて。
泣かせるじゃんか。。
「あっ はんかち忘れた! !」
おかあさんの貸してあげるよ はい お花もよう。 ボイルのハンカチは丸められて ちいさなポッケはぱんぱん。
ポッケと同じく ちいさな彼の姿は みんなの姿の中に埋もれて それこそ髪の毛の先さえも見えなかったけど
せんせい さよなら おだいじに と歌う声はしっかり耳に刻みました。
「オレ ないちゃった もう会えないんだなーって」
そうかそうか。
あぁぁ、大きくなっちゃったなぁ。
このままでいいのに。
春浅き 吾子の面影のこる子を はと見上げれば 証書うち振る
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