2002年03月02日(土)
大好きだった大切な友達が亡くなりました。以前入院していた時に同室で、隣りのベッドだった友達。最後に連絡をとったのは去年の暮れだったので、今年に入ってからの状況は判らなかったんだけど…。とりあえずまた再入院するらしい事は聞いていたので、また外来で病院に行った時に顔を見に行こうと思っていた矢先の事だった。 入院していた他の友達から夜に電話がきて事実を知った時は「信じられない」…ただそれだけ。しばらく呆然としてしまった。私の記憶にある彼女は、いつもとても元気だったから。 私が抗ガン剤の治療の為に入院して、あとから転院してきたのが彼女。歳は私よりひとつ上。きれいで明るくて面白くて、いろいろな話をした。前にも書いたけど、病室で四六時中一緒にいると、数年つきあってる友達より何倍も親しくなる。彼女ともそうで、遠慮も全くない、悪態も平気でつけるような仲になった。昼間は私が横になる暇もないほど、しょっちゅう話しかけてきたし、私のベッドに一緒に座ってゲームもした。廊下に出てそこを通る人の人間観察をしてみたり、午後にはお茶を入れてくれて雑談したり。編み物が得意で、彼女に教わって私も何着か作品を作る事ができた。ただでさえ苦しい治療や、痛い検査でウンザリする暗い入院生活の中、彼女がいてくれたお陰で毎日が和らいでいた。彼女の家は私の祖母の家と近かったので、そっちの話題も通じたし、共通点が沢山あった。 私が退院してからしばらくして彼女も退院し、外でも1度会った。そのあとまた再入院…。私が外来に行く時は病棟にも寄って顔を出していたけど、大変な治療のあとでも頑張って話をしてくれた。とにかく明るくて弱音は吐かない人だった。 友達でもあまりお互い面と向かって「好き」という言葉は照れて使わないと思うけど、彼女は私にちょっかいを出しながらニコニコして「だって私、好きなんだよ〜」と言ってくれていた。そういう事も素直に口に出せる人だった。私も彼女もお互いに気を許せる仲だった。 彼女は本当に死んじゃいけない人だったと思う。子供も5歳でまだ小さいし、新しい家に引っ越し間近だった。知らせを聞いてから頭の中で「なんで」という言葉がぐるぐる回って仕方なかった。彼女の旦那さんと何とか連絡をとる事ができたので、告別式には行く事ができた。本当にそれまでは実感がなかったけど…式が始まって、遺影を見た時「ああ、やっぱりそうなんだ…」とズシンときた。彼女とは本当に楽しく話をしていたイメージしかないので、柩の中で横になっている彼女を見た時は何だか不思議な気がした。こんなに静かに寝ているのは彼女らしくない。でももう起きないんだ…と思ったら、涙が溢れてきた。 私の携帯は入院中に彼女とお揃いで色違いを買ったものだ。携帯には彼女から来たメールがまだ何通も残っている。去年の私の誕生日祝いに来たメッセージや「今度会える?」といった内容。それを見ていると今でも彼女からメールが届きそうな気がする。 本当に彼女は私の大切な友達だった。告別式から1週間経って…ようやく最近落ち着いてきました。もう全身の力が抜けたみたいに、知らせを聞いてから何もする気がおきなかったんだけど…ようやく。でも彼女の事を思い出す度にやっぱり泣いてしまう。泣かずに思い出を振り返る事ができるようになるまで、まだだいぶかかりそうだけど…。今は彼女の魂が安らかに眠れる事を祈るばかりです。 今迄ありがとう、本当にあなたと一緒に過ごせた時間は楽しかった。またお線香をあげに行くからね。
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