東行庵の軒下で

2001年10月06日(土) 功山寺へ行ってきました!

ことのほか早く、仕事が終わったので、ちょんのちょっくらちょんと、山口県の長府にある、功山寺へ行ってきちゃった。
ごめん・・幕末に興味ない人・・

山門へ続く長い階段を、高杉サンは馬で一気に駆け上がったんだって。
木立が生い茂り、涼しい風が吹き抜けていくこの階段。

彼が挙兵した時は12月15日、夜。長府は大雪に見舞われていた、と当時の記録にある。

深雪に埋まったこの道。澄んだ月が雪を青く照らしていたかもしれない。
青い雪色の炎。静かにそして、確実に鉄をも溶かしてしまう高温の炎。
馬上の高杉サンの胸中だったかもしれない。

「・・・死後に墓前にて芸妓御集め、三絃など御鳴らし御祭りくだされ・・」
少数の兵力を率いて、ここで兵を挙げたとき、彼は遺書らしきものを残した。
26歳だったって。
生涯ただ一度の賭け。死を覚悟しての。

この功山寺の藩内クーデターは成功して、「尊王攘夷」は、「尊王討幕」へカーブを描き、後の明治維新へ続いていく。
しかし彼は「大政奉還」の6ケ月前に、息を引き取ってしまうのだけど。

明治へこの国を繋げた、幕末の志士たち。
今の日本を見て、なんと思うだろう。今の世界を見てなんと思うだろう。

ワタシは今年、30になった。
なのに、未だにフラフラしている。
馬上の高杉さんの目に、怒りと落胆の色が見えた気がした。









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