初夏を思わせるような陽気の中、てくてくと銀行へ向かう。 吹き付ける風の心地よさに、このまま何処かへバックレようか・・・なんて誘惑に駆られつつ地下道へ潜るべく角を曲がる。 そこには某大手都市銀行に併設された宝くじ売り場があり、例の街頭宣伝が流れているのだが今日はやけに静まり返っている。
まだ10時前だからテープ流さないのかな? な〜んだ。せっかく諏訪部さんの声が聴けると思ってたのに。ちぇっ。
カウンターの傍に置かれたラジカセを見つめながら、その場を通り過ぎようとした時。
「ご通行中のみなさ〜ん。ドリームジャンボ宝くじ、ただいま・・・」
き、きたーっ!!
その瞬間、ワタシの心臓は見えない弾で撃ち抜かれた。
不意をついて流れてくる美声に心拍数がいっきに跳ね上がる。 ヤバイ・・・。 あまりの衝撃に動悸がしてきた。 マジで胸が苦しい。助けて、お母さん! 気分はまさに『C翼』のガラスの貴公子・三杉 淳の う、心臓が・・・っ! だよ〜(><)
いまだ動悸が治まらない胸を押さえつつ、地下道への階段を下りながら、美しいもの(好きなもの)って時には凶器になるんだなとしみじみ思いましたよ。 こうして日記を書いている今も、思い出しただけでドキドキしてきた。
来週また銀行に行く用事があるのだけど、こんな調子で無事に生きて帰って来れるのかな。
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