おおみち礼治のてくてく日記
DiaryINDEXpastwill


2008年03月31日(月) 暫定税率/官僚の美味しさ

■暫定税率

 という言葉の意味というか解釈を明確にしないまま、とにかく無くすことが国民は望んでいるのだとか、いや、道路財源の確保にはどうしても必要で、なくなったら地方は困るとか、両極端の話ばかり。

 どちらも本質的な話をさしおいて、表面を撫でているだけのような気がする。

 国民は望んでいるといっても、消費者の立場からすればそうかもしれないが、ただでさえ経営が苦しいという売る立場からしたらさらに厳しい。自分(消費者)だけウハウハで、売る側の事情など、どうでも良いというのでは、長い目で見たとき破滅的である。売る人が苦しんでガソリンスタンドが消えてしまったら、困るのは自分ではないか。

 負担を業者に移動しただけ。
 そんなもの、良くなった、とは言わない。

 ガソリンスタンドでは明日から値下げするとかしないとか、どうしよう、という感じだけど、別に難しく考えないで、在庫を売り切るまでは現状維持、暫定税率が一時的であっても無くなったときに仕入れたガソリンは下げればいい。

 赤字を出してまで無理に今価格を下げたとしても、どうせ暫定税率はまた復活するのだから、そのとき価格はまた上がる。価格を維持すると、在庫が無くなるまでの間は大変かもしれないが、暫定税率が復活して他の店が価格を戻したとき、暫定税率がない時期に仕入れた安いガソリンを安く売り続けることで元をとる考えだってあるはずだ。

 在庫がなくなるまでは現状維持、暫定税率がなくなって安く仕入れたガソリンは、そのときの暫定税率の有無に関係なく安く売ればいい。

 自然でしょ?
 その自然であるものを、いや、そこをなんとか…などと言い出すからオカシクなるのだ。


■官僚の美味しさ

 官僚は美味しくやってきた。しかし、一般人から見ると、その美味しさは常軌を逸している。一般人と同じ目線で、常識的にやっていただきたい。だから、美味しいところを削除してください。

 …もし、自分が何十年と美味しい思いをしてきた事柄を、それやめてくださいといわれたとき、素直に分かりました、と手放すことができるかどうか。

 できないんですよ。

 官僚がどうのこうのではなく、あなたも私も人間であり、人間とはそういうものだから。
 反対の立場になったとき、自分はできないけれども、あなたはやりなさい、などと言われたら、ますます態度は硬化し、死んでも離すものか、と必死になるだろうことは容易に想像できる。

 手放すのは難しい。しかし、難しいからといって、永遠にそのままで万事OKなわけではない。彼らにとって、既得権益を手放す、ということは、業を手放すことと一緒である。業というやつは厄介なもので、手放すどころか業を強化していく人生を歩む人の方が遙かに多い。

 批判されている、官僚などというものになるということは、その業、手放せません、という業をいっぱいに抱えた人がやっているのだから、それを手放すことなど無理な話しなのだ。

 ただ、各省庁全体としては無理であっても、ごく一部、中には手放せた人もいる。
 それが尊いのであって、すべての官公庁の人間どもに、手放せ、といってもできない。

 では、一般人として、この問題にどう対処すればいいのか、ということになるが、別に何もすることはない。ただ、他を見て自分を知ればよい。他人の事としているから腹が立つ。本当に、自分のこととして見ることができたとき、ただ頭を垂れるしかなくなるのである。


おおみち礼治 |MAIL

My追加