おおみち礼治のてくてく日記 DiaryINDEX|past|will
●編集と感覚について
限りなくプロに近い物書きさん(ってゆーか、プロだな)の原稿にダメ出しするときって緊張するね。(^^; わしは、頭が良いわけではないし教養もないから、頭を使ってどうにかしようとすると、つらくてかなわないし恐くてなにもできなくなってしまう。エリート相手に頭でかなうわけがない。編集方針もポリシーもあるけど、反論されたら、すぐに謝ってしまいそうだ。(笑) なので、頭ではなく、自分の感覚を信頼して感じたままを行うことにしている。面白い、つまらないという感覚を信頼できないと――頭が良くて、頭を使って何でも出来てしまう人は別として――編集としてはつとまらないと思う。 なかには、担当した作家の作品の何が面白いのかもよく分からず、入稿された原稿に対する感想も批評もそこそこ(というか、テキトー)に、ただ仕事として冷めた気持ちのまま右から左へ流して本にして、しゃあしゃあと「本づくりなんて夢がない」などという編集者もいる。しかし、自分の仕事に対して何の情熱も誇りももてないのなら、自分のためにも、作家にとっても、会社にとっても、やめてもらったほうがいいのではないかと思う。それは編集に限ったことではないだろうけどね。 感覚を信頼し、感覚に従い(沿って)行動するということ。 とかく、現代人は頭を使って答えを出さなくてはならない、と思いこんでいるから、言うのは簡単だが、実際にそのように行動するのは難しい。頭脳の限界を体験(理解)しないうちに、普段から感覚――「直感による感覚的な把握」を信頼して動けと言われても、まあ、出来ないけどね。
おおみち礼治
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