メロディの無い詩集 by MeLONSWiNG
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遠く想い馳せたのは 春の汗に手の震えた黄昏
近く想い感じたのは 不思議で ぎこちない時間(とき)
夏を通り過ぎて 怖いものなどなくなって それでもまだ震えているのは 信じられない口吻が ありえないほどやわらかいから
笑いあえる季節をふたり いくつも通り過ぎれば いつか
思い描いた妄想もたぶん 二人の前できっと叶うだろう
夏の終わり あと一度 君の決めた心のままに 焦らないで僕は一人 朝のミルクをマグで飲み 昨夜の手のひらの感触
思いだす きみの指と匂い 僕の腕に顔をうずめて 一瞬をいとおしむ
君の匂いが 秋を待ってる
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