つれづれ日記。
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2012年10月06日(土) てぃるのぐ建国祭(仮)・その5

「おはようございまーす。お手紙です」
 ことは、いつものように施療院の朝からはじまった。
 施療院の朝は日が昇って少ししてからはじまる。本当にはじまるまでは時間があるから、起きた後に身支度を調えて簡単な朝食をとって。施療院の周りを簡単に掃除して、医療器具のチェックをしてはじめて仕事がはじまる。『自分の身のまわりのこともできなくて、人を診ることなんかできるか』が先生の弁。もっともなことだし自分にもできることをということで、すすんで院周辺の掃除をさせてもらっている。
 今日も今日とて、ほうきを使って掃き掃除。シラハナと違って四季はないけれど、そのぶん延々と同じ状態が続く。だから、朝に葉っぱが落ちている時は翌朝も同じ光景が広がってるというわけ。
「ありがとう。いつも早いな」
「仕事ですもん。これくらい、どうってことないです」
 声は、はいている場所のそばで聞こえた。ほうきを持っていた手を止めて声の方に体を向ける。視界に入ったのは見慣れた姿。
「イオリ、おはよう!」
 高い位置でとめられた菫(すみれ)色の髪に明るい萌黄色の瞳。ティーア・ヘンティネン。このあたりでは顔なじみのメッセンジャーだ。
「どうやら君あてのようだぞ」
 もう一人は言わずとしれたイレーネ先生。言わずとしれたここ、グラツィア施療院の院長であり当主であり医師。
 ティーアとは歳も近いこともあって顔なじみ。メッセンジャーだけあって早朝に顔を出すことも珍しくない。でも、だからってわたしのことでわざわざ早く届けにこなくてもよかったのに。そう言うと、急ぎの連絡だったみたいだよと首をかしげられた。
「急ぎ?」
「うん」
 急ぎってどんな用なんだろう。もしかして、身内に何か大変な出来事があったとか? それともシラハナにもどれって催促だったりするのだろうか。
 手紙を受け取ってざっと目を通して。
「親御さんからか?」
「そうみたいです」
 半分あたって半分はずれていた。






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2004年10月06日(水) 面白そうなのでやってみた
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香澄かざな 




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