2012年02月25日(土) |
白花(シラハナ)への手紙(仮)・42 |
拝啓 みんなへ
お元気ですか? わたしは元気です。 いろいろあったけど、こうしてティル・ナ・ノーグにたどりつくことができました。
お父さんには言いたいことがあります。 まず、おばさんの家には誰もいませんでした。どうやら仕事の都合で入れ違いにでかけてしまったらしいです。このあたりのことはもう少し調べてもらいたかったです。 あと荷物について。年頃の女の子のかばんの中を勝手にのぞくようなことはしないでください。餞別(せんべつ)の品だからといって、ハリセンはどうかと思います。おかけで船の上で恥ずかしい思いしたんだから。 船の上の出来事といえば――
「……あれ?」 ここで筆をいったん止める。餞別だからと無理やり入れ込まれていたお父さんからのおくりもの。送り返そうとしたところを誰かにとめられて、しぶしぶここまでもってきた。途中で船が怪物に襲われて、これで応戦したんだった。 「誰だったっけ」 頭にもやがかかって思い出せない。船がおそわれたこと、怪物がでてきたことははっきり覚えているのに。自分ひとりで戦って勝てたなんて安易な発想はさすがにない。そもそも家で教わったのは簡単な護身術程度の体術だし。 今度は荷物の中からハリセンを取り出す。と、包んでいた風呂敷から手紙が出てきた。
過去日記
2011年02月25日(金) 委員長のゆううつ。STAGE1-3UP 2008年02月25日(月) おそくなりましたが返信です。 2006年02月25日(土) 送別会 2005年02月25日(金) 高校卒業して…… 2004年02月25日(水) やっぱり温泉
|