つれづれ日記。
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2010年05月28日(金) 委員長のゆううつ。その2−3

「そんなにため息ばっかついてるとさぁ」
「幸せが逃げちゃうって言いたいんでしょ。知ってます」
 先輩が言い終わる前に言い切って、さらにため息。
「今日まで多めに見といてください」
 そう言えば、後で電話しないといけないんだった。お母さん心配してるだろうし。どうして霧海(ムカイ)で電話が使えるのかは疑問だけど、使えるうちはしっかり使っておこう。
「先輩のご両親は心配してないんですか?」
 ふと不思議に思い、先輩に投げかける。だって先輩は先輩で留学生で。あたしと同様、先輩は異世界にいる。しかも、今までの様子だとあたしがここにくるずっと前から、先輩はここを知っている。保護者はあたしの地元にいるみたいだけど、先輩はここ(霧海)にいるし。ご両親は心配してるんじゃないか。
 でも先輩からの返事はなかった。
「先輩?」
「そんなの、ぼくのほうが知りたいよ」
 ぶっきらぼうと言うよりも吐き捨てるように、小声でつぶやく。もしかしなくても、触れてはいけないところに触れてしまったんだろうか。
「父親も母親も物心ついた頃からいなかったよ。さみしいとは思わなかった。親代わりの人がずっとそばにいてくれたからね」
 そう言って無邪気に笑う。その笑顔にちょっとだけ救われて。あたしも思わず笑みを浮かべてしまった。
 だから、その後に続く言葉をあたしはみごとに聞き逃してしまった。






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2006年05月28日(日) いい台詞と恥ずかしい台詞って紙一重だよね
2004年05月28日(金) 「EVER GREEN」6−1UP
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