2010年05月17日(月) |
委員長のゆううつ。41 |
「神様がお兄ちゃんなのになんで娘さんなんですか」 「わたしはちょっと特殊だから」 「説明になってないっつーの!」 「あ。やっぱりそっちが地だった」 「先輩は本気で黙ってて!」 「こっちにも素が出てきたみたいですね」 全員が思い思いのことを口にする。あまりにもあまりのことだから口調云々はこの際気にしない。というよりも無視。 「『神の娘』っていうのは簡単に言えば役職名。わたしも他の『神の娘』も血のつながりはないの。そういう意味では、本当の神の娘はあなたなのかもね」 こんなところにも役職名なんて言葉あるんだ。妙なところで感心してしまった。 「……じゃあ、百歩譲ってあたしの父親が神様だったとします。それで、あたしはどうやったら元の世界に帰れるんですか」 こっちが本題だったということに気づくまで、ものすごい遠回りをしてしまった。 「簡単。わたしが力を使えばいいの」 あれだけ娘さんだの神様だのスケールの大きな話をしておきながら、そんなことでいいのか。 「じゃあ、とっととちゃっちゃと使っちゃってください」 「うん。いいよ」 なんだか力がどっと抜けた。
過去日記
2006年05月17日(水) 自分らしく? 2004年05月17日(月) あと少し。
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