2010年05月13日(木) |
委員長のゆううつ。37 |
「あの。神の娘って」 本当に今日のあたしは質問だらけだ。 「言い伝えがあるんです」 そう言って、カリンくんは口を開く。
むかしむかし。『神』と呼ばれる存在がありました。 神には三人の娘がいました。 一人は開花を。 一人は喜びを。 一人は輝きを。 神は娘達をとても大切にしていました。娘達も神を愛していました。 月日は流れ、神は眠りにつくことになりました。彼も万能ではなかったのです。 ですから、神は娘達に自分の世界を託しました。 一人は空を。 一人は海を。 一人は大地を。 神は言いました。 『あなた達は私がうみだした存在。命を大切にしなさい。そうすれば、私はいつもあなた達と共にあることができる』 神は深い深い眠りにつき、娘は嘆き悲しみました。 ですが、いつまでも悲しむわけにはいきません。 娘は『天使』と呼ばれるものをつくりました。娘と天使は長い年月をかけ、それぞれの世界を、人間を守り慈しみました。 ですが、そんな緩やかな時間も終わりをつげます。神同様、彼女達も万能ではなかったのです。 娘は天使に言いました。 『私の時間も終わりをつげます。これからはあなたがこの世界を守ってください』 天使は言いました。 『一人は辛すぎます。どうか最期まであなたを守らせてください』 『ならば、二人で世界を見守っていきましょう。空と、海と、大地を』 こうして娘達は、天使達は人々の前から姿を消しました。
彼らはこの世界のどこかにいると言われています。彼女達は、彼らは、今でもずっと私達のことを見守っているのです
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「一体、なんのおとぎ話?」
過去日記
2007年05月13日(日) 遅くなってすみません 2005年05月13日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,55UP 2004年05月13日(木) 今日のIさん・その2
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