2008年01月03日(木) |
【EG番外編】セイル編 その1 |
正直痛かった。 痛かったってもんじゃない。八つ裂きにされたっていうんだろう。無表情で攻撃してくれちゃってさ。威力だって半端じゃないしインチキもいいところだ。 弱っちい奴がキレると怖い。あいつは身をもってそれを証明してくれたわけだ。情けないなぁ。これでも暗殺者の肩書しょってんのに。 それで。 「痛っ……!」 痛覚があるってことは死んでないってことか。 それはありがたいけど、やっぱり痛いのは嫌だなあ。慣れてはいても痛いのが好きな人間ってそういないでしょ。いたらマゾだよ。 それになんか息苦しいような。 そう。息苦しいんだ。 まるで口と鼻を誰かに覆われたような。 「苦しっ……!」 しかも全体が水っぽくて冷たいような。 かつ強い力で抑えつけられてるような―― 「ぶはっ!」 ありったけの力をこめて圧力の元を取り払う。べちゃ。と何かが床に落ちる音がしたのはほぼ同時。 そこにあったのは水でしめった布きれと、 「あ。起きた」 藍色の髪の女の子。 「えーと」 手には大きなバケツといっぱいにくまれた水。 「君、は?」 「第二陣いこうと思ってたのに。残念」
おしいなぁ。 ここで可愛い普通の女の子が出てくればラブコメのはじまりなのに。
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