2004年09月25日(土) |
僕が髪の毛を気にする理由(仮)・その2 |
「一体何言ってんだよ。オレがそんなに気にしてるように見える?」 『見える』 そう言ったのは悲しいことに全員だった。一人を除いて。 「イッタイドノヘンガ」 「カタコトだし」 うっ。 「鏡見てるし」 ぐっ。 「ハゲ言ったら怒るし」 普通は怒るだろ。 「ため息もついてますね。背中に哀愁が漂ってましたよ」 誰のせいだ誰の。 「なあ、それくらいにしてやれば? 古傷をえぐるのってあまりにも痛々しいだろ」 何気にひどいこといってないか、そこ。 「みんなひどいよ。昇くんのことそんな風に言うなんて。昇くん可愛そうだよ」 唯一反対してくれた椎名がオレと皆の前に立ちふさがる。嬉しいんだけど、悲しいのはなぜだろう。 「甘いですね。だからこそ徹底的に検証するんですよ」 それはさっきも言った。 「こんなに面白い暇つぶしはありませんからね」 「てめー、それが本音か……!」 そこから先は記憶がない。
過去日記
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