SkyHigh,FlyHigh!
Part,10−4
私、どうしたんだろう。 もしかして死んじゃったのかな。 うすれゆく意識の中、まりいはぼんやりと考えていた。 もし死んだらどうなるんだろう。夢から覚めるのかな―― (あなたはまだ死んではいませんよ) 誰――? (あなたは気を失っていたのです。でも大丈夫。水の砦の中なら安全ですから) 「水の砦?」 聞きなれない言葉にまりいは目を開けた。そこには笑みを浮かべた美しい女性がいた。 「あなたは?」 (私の名はアムトリーテ) 「アムトリーテ?」 しばらく首をかしげるも、シェリアのセリフを思い出し、改めてまじまじと女性を見つめる。 「アあなたはもしかして、水の精霊――」 (あなたはこの世界の人間ではありませんね) アムトリーテ――水の精霊の発した言葉に彼女はただ絶句するしかなかった。
過去日記
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