つれづれ日記。
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2004年01月04日(日) SHFH9−3

SkyHigh,FlyHigh!

Part,9−3

 そんななか、一人だけまりいに優しく接してくれる子供がいた。
「まりいはちゃんとお父さんとお母さんがくれた名前があるでしょ。大切にしないとダメだよ?」
「こんな名前嫌だもん。大っ嫌い!」
「そんなことないよ。あたしは『まりい』の名前好きだよ?」
「…………」
 今まで名前のことでからかわれたことはあったが名前を好きと言ってくれる子はいなかった。
「あたしは美雪。雪がたくさん降っている日にここに来たんだって。先生が言ってた。よろしくね」
 
 それからは二人ずっと一緒だった。
 まりいがいじめられている時は美雪がずっとかばってくれた。
 はじめは泣いてばかりだったまりいも少しずつだが笑うようになった。
 だが、まりいが八歳になる頃に、とある夫婦の養子として施設を離れていった。

 まりいはまた……一人になった。






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香澄かざな 




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