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GW前日のことなど


夜、旅行の為の荷物を小さいスーツケースにパッキングしていたら、自分で決めたこととはいえ、ちょっと暗澹とした気持ちになってしまいました。これに水着とサンオイルをプラスしてパスポートを持てば、このままリゾート旅にも行けるのに…。今更ながらに後悔が募ります。

今回のゴールデンウィーク、向かうのは成田空港ではなくて伊豆の高原。目的は断食です。

4月30日を休めれば7連休も夢じゃないという、たいへんに暦のよい今年のゴールデンウィーク。ピーク時の旅のご予約はお早めにということで、冬もまだ寒い頃に色々と行き先を考えてみたのですが、いまひとつピンと来ないというか、混雑の成田空港と飛行機での移動を想像するだけで、その時はなんか疲れてしまったんです。

「機上の人になる」のが何よりも好きな私が、一体どうしちゃったのかしら?

で、GWに何をしたいのか考えてみたところ、単純にだらだらしながら本を読んで過ごしたかっただけなのに気がつきました。それなら家でもできるじゃない、と言われてしまいそうですが、ちょっと違うんですよね。あくまで非日常空間に身を置いてだらけたい、というのが希望だったのです。なので、南国リゾートはいつもなら最良の選択なのですが。

それじゃあ国内でも、とも思ったのですが、温泉旅館で出てくるあの多量な料理を想像するだけで、なんか疲れる。食事なしという選択もありですが、GWの観光地で、一人外に出かけてわびしい食事を取るのもなんだかな、どうしようかと思い悩んでいたときに目にしたのが、とある女性誌の、断食特集でした。

保養施設に宿泊して、東洋療法を受けながら3日間断食をして、同じ日数をかけて徐々に普通食に戻していく、というプランが紹介されてたんです。。初夏の伊豆、緑の高原、しかも温泉付き。これってリゾートですよね?断食をするだけなので、日中も夜もものすごく暇そうです。食べることすら考えず、だらだら本だけ読んでいればいい生活、それってすごくいいかも〜、と思った瞬間に深く考えることなく予約を入れてました。

でもね、ここにきて…。
もし、海外旅を選択していたら、明日は機内で昼間からお酒が飲めたのにな〜(←結局それですか…)と思うとね、なんだかなぁっていう気分になってしまうんです。酒はおろか、明日からなんにも食べられないんですよ?

そんなことを思うのも、想像力が欠けていたと言ってしまえばそれまでなのですが、出発が近づくにつれ、3日もご飯を食べないという事が、急に恐くなり始めたのです。

1週間くらい前から、食べることに対してすごく卑しくなっている自分を発見。体が防御態勢に入っていたのかもしれないのですが、食べる量が、急に増えたんです。私は元々、ある一定の量を食べてしまうとそれ以上箸が進まず、ごちそうさま、となるパターンが多いのですが、この時期の私の胃袋、まるで底に穴の空いたバケツのよう。食べ物、いくらでも入る。満腹感が来ない。これってどういう事〜?過食という言葉が頭をかすめ、少し恐くなりました。

それほど空腹感も感じていないのに、突然、“肉が食べたい〜!!!”と、取り憑かれたようになり、一人でステーキハウスに行ってしまったりもしましたよ。パンかライスかと言われて選んだのは、油ぎとぎとのガーリックライスです。どうしちゃったんだ、自分…。

私は3日間物を食べない、ということを、たまには内蔵の休憩にもなるし、いいんじゃない?と、ごくごく軽く考えていたのですが、1日ご飯を食べないのと、3日間ご飯を食べられないのとでは、全然違うと思うよ?という知人の言葉を聞いたり、「どうしてまた断食なんか?」という質問を多々受けているるうち、だんだん怖じけずいてしまったのかもしれません。それでもまあ、キャンセル料を払うのももったいないし、何事も経験だし、と自分に言い聞かせ、前日の夜は就寝。

ちなみにこの日の夕食は、冷たいおうどんに、納豆、やまいものとろろ、オクラ、温泉卵をのっけた物。
暴飲暴食で最後の晩餐、というのも考えないことはなかったのですが、どうせ断食するなら、効果を最大限に出したい、という姑息な気持ちが勝ったようでした…。

2004年04月29日(木)
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