『まだ底じゃない』君がぼそりとつぶやいた何度も 何度も暗闇を見つめた瞳でいよいよ まっすぐ落ちてくる無慈悲な弾丸に 身構えるようにけれども唇を震わせたのは変化を感じたせいならば闇に慣れた瞳は 光の気配にも敏い君もきっと知っている底に黒々こびりついているコールタールのような不安に僕はおっかなびっくり手を伸ばす『夜明け前が 一番暗い』震える体を抑え うそぶききながら